山梨県菓子店

2015.02.19

夫婦二人三脚で営む明治軒

生涯現役の菓子作り

あんころ最中 山梨県南アルプス市小笠原は江戸時代より富士川舟運の陸路として信州と駿河を結ぶ駿信往還の宿場町・商店街として栄えてきました。現在の国道五十二号線です。

 その小笠原に㈲明治軒があります。創業は大正五年で来年には創業百周年を迎えます。店の前を通る国道五十二号線沿線には、歴史ある和菓子店が数多くありますが、その中でも一・二番の老舗です。現在の社長は三代目野田一洋さん(六十八才)です。昔は従業員も多く住込みの人もいましたが、今は奥様の通子さんと二人でお店を営んでいます。

かりんとうまんじゅう 和洋菓子を手づくりで製造・販売していますが、その中でも代表的なお菓子は「あんころ最中」です。かつてこの地域では慶事や弔事にあんころ餅を使っていたところからヒントを得て、先代が昭和三十五年頃から販売を始めました。餡は小倉餡で中に求肥餅が入っています。最中の皮もオリジナルで「あんころ」と刻んであります。今でもお祝いや法事の引物にとお客様からの注文も多く喜ばれています。もう一つは「かりんとうまんじゅう」です。こしあんを黒糖の風味豊かな生地で包み、米油でカリッと揚げてあります。お子様から大人まで幅広いファンがいるお菓子です。洋菓子の人気商品はクレープです。ブルーベリー・イチゴ・バナナ・マロンなど四・五種類を取り揃えています。気軽に食べられると好評です。

 お店がある小笠原の商店街は他の街の商店街に見られるように閉店するお店が増え、以前に比べ寂しくなってきました。その中でもいつまでも灯りを消さぬように、お客様を大切に夫婦で「生涯現役」でお菓子作りに励んでいきたいとのお話を伺いました。地域に根差したお店をいつまでも続けて頂きたいと切に望む私です。

 山梨県菓子工業組合・内田長久