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餅・菓子の祖神

小野神社餈大祭に参加して

餈大祭 平成26年10月18日(土)に滋賀県大津市小野にて小野妹子や小野小町などで有名な小野氏一族に関係する小野神社で菓子業界が組織する奉賛会の餈大祭(しとぎたいさい)が行われました。天気も快晴だったこともあり、全国菓子工業組合連合会の代表の方々をはじめ新聞社の方も多数ご参拝されました。

 また、毎年11月2日には、しとぎ祭りの本祭が行われていますがこちらは小野地区の氏子総代5名の他「十二人衆」や「宮年寄」とも呼ばれる長老衆と、一般参加者代表者だけで行われている規模の小さな祭りですが、この古い祭りが始まったのはおよそ1200年前だと伝えられています。

 しとぎとは「神前に供える餅の名」という意味であり前年の神田で作られた餅米を前日より水で浸しておき、生のまま木臼でつき固め、ワラの筒に納めたものだそうです。

 そして小野神社は、第5代孝昭天皇の第一皇子、天足彦国押人命(あまたらしひこくにおしひとのみこと)とその7世の孫、米餅搗大使主命(たがねつきのおほおみのみこと)を祭神としています。米餅搗大使主命は、応神天皇の頃に日本で最初に餅をついた「餅作りの始祖」といわれ現在では"お菓子の神様"として信仰を集めています。

 また、この神社は、小野妹子・小野篁(たかむら)・小野道風などを生んだ古代の名族・小野氏の氏神社となっています。推古天皇の代に小野妹子が先祖を祭って創建したようです。また、平安時代、小野篁(802~852)の時に同族が小野神社に集まって氏神を祭ったことが「続日本後紀」に載っています。

抹茶と栗の茶菓子 餈大祭の具体的な内容は、各業者が持ち寄った献菓をまず受付で渡して、地元の女性諸役の方から抹茶と栗の茶菓子をごちそうになりました。

 献菓は、小野神社の本殿の両脇にある二基の鏡餅灯篭の前の机に供え付けられます。大木宮司の進行により献菓式はスムーズに行われ、参加者の皆様は和紙で結んである榊(サカキ)を受け取ってから、本殿に進み二礼二拍手一拝をされておられました。

2名の巫女さんと6名の献菓使 さて、今回の餈大祭では、衣冠装束に身を包んだ2名の巫女さんと6名の献菓使がおられ、滋賀県菓子工業組合の嶌副理事長が大役をお務めになられました。嶌副理事長の最後の挨拶の中で「お参りをすることで心が洗われスッキリとする」という表現をしておられたのが特に印象的でした。

 いつも当たり前のように仕事をして、当たり前のようにお客様に来て頂いていることで、徐々に感謝の気持ちが薄れていってしまう心をこの餈大祭で参拝をすることで初心に立ち返り、新たな気持ちで商売に励んでいくことができると言う意味で言われたのではないかと思っております。

 最後に小野会館で行われた懇親会は、自分たちで砂糖と醤油を入れて調理をする鳥肉のすき焼でしたが、1テーブル4、5人で味を見ながらすることで会話も弾み、短い間でしたが有意義な時間がおくれました。

 滋賀県菓子工業組合青年部・遠藤鉄夫

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