各地の菓子店探訪,福島県菓子店

2014.10.16

菓子店の生き残り策はあるのか

吉原製菓

吉原製菓 少子高齢化と言われ始めて久しく時が過ぎ、日々が流れても一向に改善されることがなく、国・県・市町村や政治家の方々が長年のシステムを変えようとして、色々な施策を施しても人口減少化はとどまることなく、都会への一極集中化が進み、過疎化は進行しています。わが町では、国・県の強力な行政指導の下に進められた平成の大合併により、隣接する3町村が合併して2万5千人近くの人口を有する新町が誕生して10年の時が流れようとしております。この間にも少子高齢化と若者の流出が進み、人口も3千7百人ほどが減少し現人口2万1千人の〝スリムな町〟となり、商店街も閑散となり、菓子製造販売業のみならず地域の商店街の行く末が案じられてなりません。

 我が家で営んでいる菓子製造販売業は、父が昭和10年創業し、戦中・戦後の混乱期はあっても、地域の発展とともに商売も順調に繁盛し、私の代になり小売のみならず製造部門を拡張し、近隣のスーパーでの販売や小売店への卸販売なども手掛け、それなりに繁栄を極めて参りました。

 昭和40年代初め頃から日本人の主食であるコメ余り現象が顕在化し、減反政策などが導入されたことにより、地域の基幹産業である農業の衰退化が進み、少子高齢化社会などという言葉が聞かれるようになりました。これに連動するかのように商店街にも人影がまばらとなりました。商店主たちもいろいろな機会をとらえ、国・県・町・商工会の指導を仰いだり、また、先進地の視察研修などを行ったりするなど、生き残りのための努力を重ねて参りましたが、これといった解決策もないまま商売を続けているわけであります。

 我が家の商売も、80年近く続いた家業である菓子製造販売を次世代(息子)へ継ぐのも当たり前とはいえ、負の遺産を引き継ぐような感じを禁じ得ないものがあります。

 家族皆が、朝から晩まで働いてもお金が残らない状況はなぜなのか?お店の利益を増やし続ける方法はあるのか?なぜお店にお客さんが来ないのか?売り上げを伸ばすために必要なことは何なのか?などをみんなで考えても良き結論が出るはずもなく、ただただ時が過ぎていくことにいらだちの日々を過ごしている現状です。

 夢でもよいので、不況でも地域の皆が幸せを体感できる世の中になること、また、地域に人が少なくなってもお店の利益が増えて一家だんらん、穏やかな生活が甦ることを念じている昨今です。

 本拙稿をお読みになって、ご意見、アドバイスなどがあればぜひお寄せください。

(吉原製菓☎0242―54―3247)

 福島県菓子工業組合副理事長・吉原幸一