各地の菓子店探訪,静岡県菓子店

2014.07.23

シラハタ製菓

真心込めた菓子作り

写真右が道路、店舗前は駐車場 静岡県の中部地区、藤枝市で「黄金まんじゅう」の専門店として大変繁盛されている「シラハタ製菓」白幡雪雄様をご紹介いたします。

 当初、菓子煎餅の卸業を営んでおりました。大型スーパーの地方進出で地域の小売店はその影響を強く受けるようになってきた時、このままでは衰退あるのみと考えた氏は、あらゆる所に足を運び菓子屋さんを見て歩きました。厳しい時代にあっても創意工夫されたお店、特に和菓子店は何代も続いた老舗が多く頑張っておられる。古い歴史をもつ「鯛焼き」「大判焼き」や「黄金まんじゅう」も庶民の味として、また気軽に食べられるお菓子として細々ながら長い伝統を守っている、世の中の移り変わりにもビクともしない、これはすごいことだと思いました。現状打破に向かって試行錯誤を続けていた氏は「黄金まんじゅう」に関心を持ちました。誰もが知っているお菓子、気取らず頬ばれるお菓子、まさに庶民のお菓子「黄金まんじゅう」です。しかし、この種の店舗は屋台であったり副業のような店の片隅で営業されていることが多く、菓子専門店が殆どありません。老若男女に好かれ、伝統のあるこんな素晴らしいお菓子をもっと価値観を高めて世の中に出したいと考えました。味も時代のニーズに応えられるように、四季折々の工夫ができれば四季を超えて日常買いしてもらえるのではないか。強い思いが体中から火の玉となって湧き出てきました。それからは各お店の「黄金まんじゅう」「鯛焼き」「大判焼き」「きんつば」を買い廻り試食を繰り返しました。その数は実に40有余店になりました。試食をしては試作を繰り返す日々が続きました。不思議なことに開店の意志が固まるとタイミング良く商工会の方から「資金を出すので何かやらないか」と相談を持ちかけられました。早速資金援助を受け開業が決まり、店舗も当初の希望通り専門店としての店構えを整え「黄金まんじゅう」専門のお菓子店として開店しました。以来40年間、専門店として脈々と営業を続け現在は14種類の「黄金まんじゅう」を製造しています。これもお客様が具材についてヒントを与えてくれたものです。「コーンを入れたら」「ピザが美味しい」「ツナが好き」等々です。「カレー」は夏場お休みですが他は全品年中製造しています。しかし、主力はやはり小豆製品です。

白幡雪雄様 若い頃、読んだある大手食品会社の社長さんの著書に「創意工夫を持った人にどんなに他人が真似ても必ず元に帰るのが自然の法則」また「人は儲け合い」であると書かれた文章に感銘を受け信条としてきました。

 常に創意工夫を忘れず、御客様には美味しかった喜びと満足感という儲けを与え、菓子屋は美味しい菓子が出来た、お陰で商品も良く売れたという儲けを得る。鍋や釜を洗う時でもお客様に美味しいお菓子を届ける為と思って心をこめて行っています。長い間、繁盛店を維持できたのは店も製品も結局は心が作ってくれるもの、それを信じて毎日仕事に励んで来た結果です。要は真心で真剣に本気で商売に勤しむことが成功の秘訣であると感じました。

 静岡県菓子工業組合広報委員長・森田紀