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後継者難による組合員の減少に思う

一人ひとりの本気で組合の未来を変えよう

定時総会 愛媛県菓子工業組合の定時総会が5月29日に菓子会館で行われました。

 その中で、総代さんの一人から、支部の組合員が減少して、支部の総会も閑散としたものになってきている。組合でプロジェクトチームでも組んでなんとかしてほしいという意見がありました。また、組合費を集めに行っても、組合費を納めるだけで、組合員としてのメリットがないという人がいるというご意見でした。

 これは私の個人的な意見ですが、後継者難による組合員の減少という問題は、恐らく各都道府県の組合全ての抱える問題で、本当のことを言えば、組合でどうこう出来る問題ではないと思います。例えば、Aさんの菓子屋では息子さんはいるが、後を継がないで他の仕事をされている。Aさんは息子に後を継いで欲しいので、組合でなんとかしてほしいと言われても土台無理な話で、お菓子屋さんそれぞれに事情がありますから、息子さんがいても優秀で医者になられたところもあれば、娘さんしかいなくても娘婿さんが後を継がれているところもあります。各お店の事情と時代の流れだと思います。

 洋菓子屋さんでは、若いパティシエの女性が次々と生まれ、洋菓子の組合は組合員が増えているそうですが、和菓子屋が新しく店を出したという話はここ十数年聞いたことがありません。以前、どこの組合かは忘れましたが、十数年前には組合員が二百数十名いたのが、ここ十数年で百名を割ってしまったと言われていました。今、愛媛県が二百名余りですので、これから先も組合員の減少には歯止めがかからないだろうと思います。次に、組合にメリットがないと言われる問題ですが、なぜかそういうふうに言われる組合員さんに限って、ほとんど組合の行事には出て来られません。二年前に菓子会館の補修を行った際に、五十名ほどの組合員さんのお店を回らせてもらいましたが、初めてお会いする方に限って組合にメリットがないとおっしゃっていました。

 私事ですが、二十七歳で突然父が亡くなり、菓子のことで問題を抱えていた時、当時入会していた青年会の先輩から、いろいろとアドバイスを頂き、難局を切り抜けたことがありました。これも、青年会に入って組合に出ていたからこそ得られたアドバイスで、組合から何かしてもらうのではなくて、いろいろな方から自分が何かを学ぶ姿勢が大事だと思います。

 最後に、今、青年会で熱心に活躍されている若い方は、ほとんど十数年程前に、支部の各お店を訪ねて、青年会に入会して頂いた方ばかりです。後継者がいないことを嘆くよりも、今、せっかくやる気になって後を継がれている若い方に、どしどし青年会に入ってもらえるよう、お誘いすることではないでしょうか。役員一人ひとりが本気になって、芽吹き始めた若い芽を育てることができれば、衰退してゆく組合の未来を変えることにつながることと思います。

 愛媛県菓子工業組合副理事長・白石恵一

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