和菓子

2014.07.08

工芸菓子

店の技術を表現、宣伝するには最高  工芸菓子編

工芸菓子 日本の四季にはそれぞれに和菓子があり、幼い思い出から大人になっても心のふるさととして息づいています。この和菓子を時代に即した商品に育てるため、今一度掘り下げて見ました。

 お菓子の素材を用いて、山水花鳥風月を優雅に表現したものを工芸菓子といっている。別名飾り菓子とも言う。工芸菓子は食することより、飾りとして用いられ、形を保つため針金等の食品以外のものも使用されている。工芸菓子は制作者が、それぞれに創意工夫を凝らして生み出された、独自の技法によって作られているが、自然に基づいて、より写実な仕上げであらねばならないだけに、豊かな表現力、ち密な観察力等が要求される。

 この工芸菓子は江戸時代の白砂糖の輸入とともに、京都を中心に神社仏閣、大名への献上菓子として始まった。当初は干菓子として鑑賞しながら賞味されていた。明治時代になり第3回国内博覧会に初めて京都の工芸菓子の出展あった。この工芸菓子が一躍有名にしたのは、明治三十三年パリ万博博覧会への京都工芸菓子の出展であった。色彩豊かで繊細で写実的な作品は、世界の関係者を魅了した。その後国内で開催の菓子飴大博覧会(後の全国菓子大博覧会)の華として地位を築き上げた。現在では全国菓子大博覧会にはなくてはならない展示物となっている。当初は工芸菓子は京都とされていたが、最近では技術者も増え作品は京都に負けず劣らずといえる。

 生地としては粉砂糖を使用する「雲平」とグラニュー糖を使用する「雲平」であるが、粉砂糖使用する生地は作業性がよいが結晶しやすく色素が飛びやすい。これを染料で補って作ることも出来る。一方グラニュー糖は生地作りが難しいが、食用色素でも充分対応が出来る。

 また、季節によっては雲平生地では乾きやすく、同じ色彩の仕上げが難しい場合、三十%位餡平を混ぜ合わせると安定して作業性が良くなる。雲平に餡平を混ぜる場合は、冷めた生地を混ぜ合わせる。熱いうちに混ぜると生地が軟らかくなる。

 最近の和菓子店は店飾りをしなくなったが、お店の技術をお客様に表現、宣伝するには工芸菓子は最高である。多くのお店がお菓子で出来た芸術品を展示し、和菓子の技術の高さを宣伝したい。

●粉砂糖雲平

粉砂糖………………100g
寒梅粉 ……………… 20g
水 …………………… 15g

・工程

①粉砂糖に寒梅粉を混ぜ合わせる。

②水を加えて、水の部分から徐々に全体に混ぜる。

③多少軟らかにこねて、着色してねかす。
*仕上げる製品によって、硬さの調節が必要。

●グラニュー糖雲平
グラニュー糖………200g
水 …………………… 90g
煮詰め上がり………250g
寒梅粉 ……………… 35g

・工程

①銅手鍋にグラニュー糖を入れ、水を加えて弱火でゆっくり煮詰める。(途中、水ばけや濡れ布巾で鍋ふちを拭いてはいけない)

②六十℃位まで冷ましてから、寒梅粉を加えて手早く混ぜ合わせる。

③ビニール包んで硬くなるまでねかす。

④もみ直して着色する。
*雲平生地は冷蔵庫の保管はいけない。常温保管かまたは冷凍庫の保管でなければ硬く締まる。

●餡平
白並餡………………100g
上白糖………………100g
上用粉 ……………… 60g
羽二重粉 …………… 30g

①材料を混ぜ合わせ、濡れ布巾を敷いたセイロに入れて十分蒸す。

②熱いうちにもみまとめて、再度、五分蒸してもみまとめ小さくちぎって手早く冷ます。

③冷めたらビニールに包んで常温でねかす。
*保管する場合は冷凍庫に保管する。

専修学校 日本菓子専門学校 鎌田克幸 氏
和菓子講習より