福岡県菓子店

2014.04.15

博多菓匠 左衛門

福岡・博多の愛されキャラクター

博多ぶらぶら いかにして消費者の印象に残る効果的な広告を打つかという事は、皆共通の課題だと思う。ついこの間、福岡でおみやげを購入しようと迷っていると「博多ぶらぶら」というお菓子が目に留まった。ローカルな話題になり恐縮の至りですが、その瞬間私が子供の頃の記憶が鮮明に蘇ってきた。太い眉と垂れた眼の何とも憎めないキャラクターが、珍妙なメロディーにのせて「一口食べれば忘られぬー♪」と歌い踊っているTVCMである(このTVCMはインターネットで検索すれば見る事が出来ます)。もちろんおみやげ、というか自分が食べたいがために「博多ぶらぶら」を購入したことは言うまでもない。今回はその銘菓「博多ぶらぶら」を販売している博多菓匠 左衛門の代表取締役であり、福岡菓青会でもご活躍されている田中好治さんを訪ねてみた。

3代目の田中好治氏 「左衛門」は今年で創業85周年を迎え、好治さんが3代目となる。屋号の「左衛門」は、初代の三好氏が菓子屋を創業する以前に、浪曲師として活躍している頃、十八番だった勧進帳の関守・富樫左衛門が由来となっている。餅粉と米粉をブレンドして、喉につまらないように噛み切りやすく調製したお餅を、北海道産小豆を上品に炊き上げたこし餡で包んだ「博多ぶらぶら」はシンプルで飽きられないおいしさのお菓子づくりをコンセプトに、開発には約10年の歳月を要し、山陽新幹線が博多駅に乗り入れる直前の1974年に発売され、今も博多土産として人気を博している。ネーミングにも博多の町をぶらぶらと散策しながら食べて欲しいという想いが込められているそうだ。改めて「博多ぶらぶら」のキャラクターについて聞いてみると、デザインは福岡を代表する祭り「博多どんたく」の傘鉾のイメージに、2代目の治雄氏をモデルとして顔をかいたものだそうだ。現在、お菓子のパッケージを飛び出して、ご当地キャラクターのイベントに参加したり、九州プロレスで「博多ぶらぶら」を模したその名も「ばってん×ぶらぶら」という人気レスラーが活躍するなど、博多っ子にはなじみの愛されキャラとなっている。東日本大震災の復興支援の一環として、東北名産のずんだを使用した「博多ずんだぶらぶら」を販売して収益を寄付するなど、社会貢献も積極的に行いつつ、知名度の高さを強みに「博多ぶらぱい」「博多らぶらぶ」などの派生商品を開発・販売し、様々な企業や団体とコラボしながら、今後も「博多ぶらぶら」のブランドを水平展開すべく考えている。他にもやわらか生クッキーの「博多のへそ」や風味の豊かさが特徴の「博多塩麹饅頭」、大河ドラマ黒田官兵衛でブームのサクサクサブレ「黒官沙舞礼」などの新商品も好評で、銘菓として育てていきたいということだ。

 社長就任5年目の取り組みについても聞いてみた。中学生の時からアルバイトで、物産展の売り子をしていた下積みの経験から、会社は従業員の皆さんの人間力によるところが大きいと考え、凡事徹底を周知し、営業力・販売力の底上げを図り、全体の収益性を高めていきたい。また、福岡の和菓子のステイタスをより一層向上させる為に、商品の付加価値を高めて販売することで、業界の活性化につながると信じているので、苦心したいということだ。創業の信念である『お客様の得になる商売をする』を実現するために改革も必要だが、仕事は楽しくなければいけない。これからです。と笑顔で語っておられる好治さんの表情が愛されキャラの「博多ぶらぶら」とダブって見えた。

 九州ブロック長・田中耕太郎

店舗データ

㈲左衛門
本店:〒810-0001
   福岡市中央区天神2-7-22
電話:0120-153-612
URL:http://www.saemon.jp
E-Mail:saemon@sight.ne.jp