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葛焼き(柚子・黒蜜)

羊羹舟1枚分

葛焼き 「葛」は夏のお菓子には欠かすことのできない素材であります。葛粉は解熱作用があり、のどの渇きをしずめると言われます。葛の根を原料とした「葛根湯」は風邪薬としても売られています。ここで紹介する葛焼きは葛菓子の中でもわびた感じの風雅な菓子であり、夏の茶菓子を代表するもので、冷たい感覚を楽しむお菓子であります。ここでは配合に葛粉と薄力粉を使い、ややしっかりした食い口の柚子と黒蜜風味2種類の葛焼きを紹介します。

【柚子生地配合】
葛粉 …………………… 50g
水(イ)………………265g
薄力粉…………………190g
グラニュー糖(イ)…160g
水(ロ)………………265g
白並餡(60%)………560g
水(ハ)………………265g
グラニュー糖(ロ)…400g
柚子ペースト ………… 70g
青・黄色素 …………… 適量

【黒蜜生地配合】
葛粉 …………………… 50g
水(イ)………………265g
薄力粉…………………190g
グラニュー糖(イ)…160g
水(ロ)………………265g
白並餡(60%)………400g
小豆並餡(60%)……160g
水(ハ)………………265g
グラニュー糖(ロ)…220g
黒蜜……………………200g
※黒蜜…和三宝糖蜜 ばいこう堂(株)東京営業所 03―6692―7465

【柚子の仕込み工程】

①葛粉に水(イ)を徐々に加え溶き、絹フルイで漉す。

②薄力粉、グラニュー糖(イ)を合わせてフルイ、水(ロ)を加えて混ぜ合せる。

③①と②を混ぜ合せる。

④白並餡、水(ハ)、グラニュー糖(ロ)、柚子ペーストを混ぜ合わせて加熱沸騰する。

⑤④の中に③を半量加えて加熱して本返しにする。

⑥火を止めて残りの③を加えて良く混ぜ合わして青黄色素で着色する。
※硬い場合は水で按配を調節する。

⑦羊羹舟に流し込み、セイロにセットして、露取りをして約45~50分で蒸し上げる。

⑧冷却後、羊羹舟から出して4・5×3・6㎝にカットして六面に味甚粉を付けて平鍋で焼いて仕上げる。

【黒蜜の仕込み工程】

※柚子生地とほぼ同様の仕込工程

☆作業ポイント

工程①…葛粉は少量の水(イ)で良く溶いてから残りの水を加えて下さい。溶けにくいため絹フルイで漉すことをおすすめします。

工程②…粉と砂糖を粉体混合して水を一度に加え、手早くホイッパーで混ぜて下さい。粉ダマを作らないようにするのがポイントです。

工程③…「本返し」とは葛種を完全にα化させることです。鍋底をこするようにヘラを入れて下さい。α化した葛種が浮いてきます。全体がなめらかなのり状になったら火を止めて下さい。

日本菓子専門学校 福本圭祐 教師
和菓子講習 基礎編より

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