和菓子

2013.11.12

春の宴

春の宴◇蓬入りの雪平で黄味餡を包み、三色の豆と桜花で彩りを添えた春の上生菓子です。

〈配合〉

〔蓬入り雪平配合〕(約35個分)
餅粉………………… 100g
水………………… 約120㎖
グラニュー糖……… 186g
白並餡……………… 100g
卵白……………………14g
上白糖…………………14g
蓬………………………14g
 (冷凍蓬を解凍して軽く絞ったもの)
水飴…………………約30g

〔黄味中割餡〕
白生餡……………… 500g
グラニュー糖……… 350g
水………………… 約200㎖
茹で卵黄 ……………… 5個
水飴…………………約40g

〔羊羹〕
粉末寒天 ……………… 3g
水………………… 約200㎖
グラニュー糖……… 250g
白並餡……………… 270g
水飴…………………約30g
挽茶色色素

〔仕上げ材料〕
蜜漬け大納言
うぐいす豆
蜜漬け白手亡
塩漬け桜花
つや出し錦玉

〈仕込工程〉

【黄味中割餡】

①卵は予め茹で上げておく。
※卵が茹で上がったら、卵黄表面が熱で黒っぽくなるのを防ぐために冷水に漬けて急冷しする。

②かたく絞った布巾の上に絹目の裏ごしフルイで裏ごし、手早く布巾揉みをしてそぼろ目が残らないようにしておく。
※ボールに移して絞った布巾を被せ、乾燥を防ぐ。

③サワリに水とグラニュー糖を入れて加熱溶解する。

④白生餡を入れてまんべんなくヘラを入れながら煉る。

⑤きんとん餡位の硬さになったら、卵黄の倍量位を取り出して卵黄の入ったボールに入れ、ホイッパーで手早く混ぜ合わせる。
※この時卵黄のフシが残らないようにする。

⑥サワリに戻して弱めの火加減で煉り混ぜる。
※卵黄が入ると焦げやすくなるので注意する。

⑦並餡位の硬さになったら、水飴を加えて煉り上げる。

【蓬入り雪平】

①餅粉に水を加えてホイッパーで溶く。

②セイロに蒸し枠を置き、絞った布巾を敷き込んで空蒸しをした後、生地を流し入れて20分間位蒸す。

③綺麗に磨いたサワリに移し、弱火で均一な餅になるまで煉る。
※この作業を「地練り」と言うが、全体に均一な弾力を出すと共によく熱を入れることが大切である。

④グラニュー糖の1/5位と水を少量加えて煉る。
※一度に多量の砂糖を加えると「かずのこ状」となってまとまらなくなるので注意する。
※水と砂糖が蜜になってから練り混ぜる。

⑤蜜が混ざり、生地が滑らかになったら残りのグラニュー糖の1/3位と水を少量加えて煉る。

⑥残りのグラニュー糖全量と水適量を加えて煉る。
※通常砂糖は3、4回に分けて加えるが、その都度蜜が完全に混ざり、生地全体が滑らかで良く熱が入っていることを確認してから次の砂糖を加えることがポイントとなる。

⑦なめらかになって熱がしっかり入ったら、白並餡を加えて練り混ぜる。

⑧卵白を泡立て、上白糖を2回に分けて加える。

⑨⑦に⑧を加えて、手早く混ぜる。
※卵白がサワリに付着したままだと焦げやすくなるので、ヘラではらいながら手早くまぜる。

⑩しっかりと熱が入ったら水飴を加えて煉り上げる。
※熱の入り方が不足していると卵白に火が入らず、煉り上げ後に卵白が透明に戻ってしまい白さが悪くなるので注意する。
※最終的な硬さは、生地がつながってゆっくりと落ちる位を目安とする。
※硬い時は水を加えて調整するが、再度熱を良く入れるてから煉り上げるようにする。

【仕上げ】

①蓬入り雪平を片栗粉の粉板に上げ、たたきながら折りまとめて余計な気泡を抜く。

②14gに種切りをして、黄味中割餡28gを包む。

③卵型で中央を押し窪ませ、手粉をよくはらい落とす。

④羊羹を挽き茶色に煉り上げて、中央の窪みに少量流し入れる。

⑤羊羹が固まる前に、3種類の蜜漬け豆を添える。

⑥つや出し用の錦玉液を筆塗りし、塩漬け桜花をのせて仕上げる。
※塩漬けの桜花は、水の中でゆらして軽く塩抜きをし、布巾にはさんで軽く水気を絞っておく。

専修学校 日本菓子専門学校教育局通信教育部部長 小野礼司教師
和菓子講習 基礎編より