奈良県菓子店

2013.03.15

奈良吉野いしい

日本唯一の柿の専門店

柿渋ゼリー 奈良県南部、豊かな自然に囲まれた山中に、地元の特産品である「柿」をもちいたお菓子やスイーツを専門に製造している石井物産株式会社がある。

 現社長(石井光洋)の父、石井勲がこの地域の農協の組合長をしていたことが事のはじめ。全国でも有数の柿の産地である「西吉野」規格外の柿を出荷すれば産地としての格が落ち、値崩れを引き起こす。しかし、拾てるには忍びない。

 そこで「柿」を加工品として利用できないかと始めたのがこの会社。

 今まで捨てることでブランドを維持してきたものが収益となり、産地の新たなブランドとして後押しする。

 そうしてはじめた柿の加工品、現在では60種類以上の商品となり、全国から注文が入るようになった。

 県内の土産店ではお馴染みとなった「柿けーき」や「柿もなか」が奈良のお土産として認知され『奈良=柿』のイメージの拡大に一役買っている。

 最近では柿の持つ『身体に良い』さまざまな機能を活かした商品作りに積極的だ。

 NHKの情報番題【あさイチ】で取材された純柿酢。一般的な穀物酢や果実酢に比ベカリウム濃度が高くナトリウム排出の助けとなり、高血庄や糖尿病・メタボリックシンドローム予防などに効果が期待できる。

 この「純柿酢」を毎日飲みやすくと思い、蜂蜜や黒砂糖などを加えたのが「柿酢ゼリー」である。さらにもう一つ機能性をプラスした「柿渋ゼリー」も同時開発。

 柿渋は古くから民間治療薬として脳卒中・高血圧・歯周病などの予防薬として利用されてきた。

 石井物産では2010年に柿渋工場を新設し、無臭の柿渋を製造開始。

 無臭柿渋は奈良県との共同開発による新しい技術で抽出され、食品添加はもちろん化粧品などへの応用を大学の研究機関と進めている。

 「柿の風味を活かしたお菓子」に加え「柿の機能を活かしたお菓子」へと柿の可能性をお菓子を適して切り開く今後が楽しみな企業だ。

 奈良県菓子工業組合五條支部・吉田慶司