各地の菓子店探訪
大分県菓子店の投稿

㈲松葉家菓子舗

大分名物「六方焼」を製造

松井和樹氏 JR大分駅に程近い大道町で大分名物「六方焼」を製造販売するのは㈲松葉家菓子舗の三代目松井和樹氏(43歳)。松井氏は県菓子工業組合で平成21年度から専務理事を務め、当組合の会議はもちろん、県下各支部の総会や九州ブロック会議にも積極的に出席し、業界全体の実態等を少しでも把握しようと努力している。現在22名の理事の中で二番目に若いが、責任感が強く社交性に富むことから皆に慕われ信頼は厚い。また、三年前に設立した菓青会でも重要なポストで若手を牽引する等、組合運営の活性化に尽力している。

 その一方で本業は、両親と奥さんの協力の下、地域密着型の和菓子店を営んでおり、店頭で「六方焼」を焼く様子は、店先を通る人たちの日常の風景に欠かせないものとなっている。

 「六方焼」とは、初代の松井穂青氏が「大分市の名物になる菓子を作ろう」と考案し、1951年ごろから大分駅のホームなどで販売を開始したお土産向けの和菓子であり、原材料に小麦粉、卵、砂糖を使った生地で、こしあんを包み、一文字鉄板で六面を丁寧に焼きながら、一辺3・5㎝程のサイコロのように成形した素朴で親しみやすい商品。10個入りで370円とお手頃価格なので、ちょっとした手土産や旅のお供にと根強い人気で、卸先である大分駅や高速道路の別府湾サービスエリアからの注文は後を絶たない。そのため製造のほか配達も担当する松井氏は夕方に県外出張から戻って、そのまま遠方まで車を走らせることもしばしば。おそらく組合及び菓青会の行事や他団体の会合等が集中する時期は寝る間もないだろう。そんな何事にも全力投球の松井氏だが、今年二十歳になる長男が自ら菓子の道を選び、地元の専門学校にて、菓子の勉強をしており、いつか同じ職場で菓子を作ることになる後継者の存在が仕事の励みになっているとのこと。最高の活力源に後押しされる松井氏の活躍に今後も期待。

 大分県菓子工業組合事務局長・早瀬大雄