山口県レポート

2012.05.15

愛の菓子運動

岩手エクスカーションに参加して

高館義経堂 愛の菓子運動を兼ねた青年部全国交流会を仙台で開催すると聞き、本州最西端に居を構える私は被災地を直に感じる機会とあって、迷うことなく3日不在の手配をして、最終日の岩手エクスカーションへの参加を決めました。

 前日は愛の菓子運動終了後、地元盛岡の諸先輩の熱い歓待を受けた懇親会でした。特筆すべきは「ほや」の塩辛。当地では目にすることのない希少な肴です。エクスカーションは根雪が道脇に広がる中、まずホテルから商店街を歩いて岩手県菓子工業組合を表敬訪問しました。整頓された室内の一角に並ぶ膨大な数の岩手菓子博ファイルを後ろに組合事務所の運営について伺います。組合の数だけ歴史あり。

 前日は満員だったバスも今日は広々。岩手県青年部長小沢氏の名ガイドを聞きながら、世界遺産の平泉に向かいます。小沢氏の本職は菓子屋でしたよね?疑うほど岩手県について博識でした。内陸部には目に見える震災の痕跡がなく、遠くの山々は雪景色とあって穏やかに車は走ります。

 観光を楽しむ人は結構な人数でしたが、「こんなに人の少ない日は珍しい」とのこと。ご利益ありそうな金色堂を参拝して中尊寺をゆっくり見学しました。昼食は幼い頃から憧れていたわんこそばです。花より団子、そばを前に胃袋ドキドキ。24個の椀に少量ずつのそばを自分で注いでいただきました。

 スケジュールになかったものの、計らいで毛越寺と高館義経堂を見学することができました。毛越寺では日本画のように水面に映る庭園に心ときめきました。また、高館では源義経の挑む姿に思いを馳せながら壮大な北上川を眺めます。解散先の仙台駅でお土産を物色するわけですが、遠い地で各店の特長となる情報を持たない私が選ぶのは雰囲気と包装と価格。それぞれのPRは見事としか言いようがなく、販売者の熱意を存分に感じます。名物は地元が作ると実感しました。

 被災地では未だ困難な状況が続いていますが、現地の生の声を伺い知り、この時期だからこそ愛の菓子運動を通じて東北に行ったことは貴重な体験でした。感受性に磨きがかかり、菓子屋と組合活動に携わる私の五感が研ぎ澄まされた全国交流会への参加でした。

 山口県菓子工業組合・恒松恵子