愛知県菓子店

2011.09.15

豊田市 ㈱ふるさと本舗

女性が支える和菓子屋

加藤小夜子社長 「一意専心」と言う言葉があります。絞りこんだ一つの道に専念し、今なお志半ばと仰る和菓子屋さんを取材させて頂きました。近隣市町村にまでその名が知られる、愛知県豊田市松平地区の㈱ふるさと本舗様(加藤小夜子社長)です。

 創業昭和二十六年。商品は全部で5~6種類しかありません。主力商品は「松平まんじゅう」です。売上げの八割近くを占め、大島まんじゅうに似ています。地元では進物、仏事、帰省の手土産等と無くてはならない名物になっているとお聞きしています。お伺いした時も次から次へとお客さまの出入りがあり、噂どおりの盛況ぶりでした。多いときには一日で2000個~2500個売るときも、年に何度かあるそうです。他に大手スーパーから頼まれた週末の催事が重なると一日で5000個前後の販売数になる事もあるそうです。

 街とは程遠い、山村と言っても過言ではない立地。地元に愛され、又遠方からのお客様をも引き付ける魅力は美味しさだけではないような気がします。

 特徴のもう一つは社長が女性であること。結婚十年目の35歳の時、義母から十万円を渡され、これからは自分達に変わってやって欲しいと頼まれる。迷い悩んだ。しかし義父母も高齢の為やるしかないと決心する。自分にできる事は何か、女性だけでやって行く決意をする。目標を設定し改革が始まる。柏もちの日でも松平まんじゅうが昼頃には売り切れる。それならば義父が作っていた上生、季節物は止めてこの饅頭一本にしようと決断する。逸品誕生までの数々を紹介したいが紙面の都合で省略します。

 現在従業員45名(内、男3)。地域や団体の要職も頼まれるが、他の面で大いに協力し、表舞台は苦手と辞退される。お話を伺っている間も本当によく笑われる。三代目になる娘夫婦も頑張っている。最後に一言「田舎を大事にしたいですね」広い意味がこめられている。商品同様魅力的な女性である。

 愛知菓子工業組合広報委員・清水勇