埼玉県菓子店

2011.08.15

花扇 ―頑張る二代目―

父親と切磋琢磨し相乗効果

二代目功典さんと父親の隆さん 現在の菓子業界は後継者問題で、四苦八苦しているお店が多いのではないでしょうか。

 今回は、昭和六十二年創業で父親の隆さんと二代目として頑張る息子さん功典さんのお店花扇様(熊谷市中西三―十五―十五)にスポットを当ててみたいと思います。埼玉県の北にあります熊谷、何年か前に日本で一番暑い日を記録しましたので皆様ご存知でしょう。

 人口は約二十一万人、平家物語や源平盛衰記等に登場する「熊谷次郎直実公」その他数多くの武将を生んだ土地です。父親の隆さんは、なかなかのアイデアマンで、お店に来るお客様お一人お一人に必ずお茶とお菓子をお出ししておもてなししています。七年前より月二回お店で楽しくおいしい和菓子作りが体験できる和菓子教室を開いております。

 また、公民館や小中学校、地域のサークル等でも和菓子の出前講座を持ち、お菓子の普及につとめております。二代目になります息子の功典さんは、第一回選和菓子職に選ばれた優秀和菓子職人で数々の賞を受賞する新進気鋭の好青年です。父親の仕事に対する姿に、共感してこの和菓子創りの仕事を選んだそうです。毎日作る楽しさと充実感に創作意欲も旺盛で、花扇オートクチュールで毎月三五四台ぐらいの注文を受けているそうです。

 また、父親の協力のもと年一回、十二月の初めにテーマをきめ創作展を開いており、茶道の先生や狂言の先生方の協力を得て、お客様に一日楽しんでもらっているそうです。

 取材中にも、上生菓子を購入するお客様が三々五々ご来店しておりました。

 今では、茶道の先生方も父親ではなく功典さんにと、注文をつけるので父親も功典さんの技を認めながらもライバル心が芽生えるそうです。こうした二人の切嵯琢磨が相乗効果を生みだしているのでしょう。思わず頑張れ二代目と声が出てしまいました。

 埼玉県菓子工業組合事務局・伊東かず代