宮城県レポート

2011.07.15

石巻からもう一度!

震災を機に志を立てた青年

 これまでは通常、組合のリーダーや長といわれる方々が注目店を紹介されておりましたが、今回は若干異なる視点で発表させて頂きます。

 初めにこの度の東日本大震災におきまして全国の組合員の皆さま、また全菓連様より多大な御見舞金、御援助等をいただきました。改めて感謝申し上げます。

 今回は、大震災を機に志を立てた青年のお話です。彼の名は、佐々木充(まこと)、39歳です。印象は極めてまじめ、その上礼儀正しいことです。とはいえ、何やら気さくな面も持ち併せております。彼は以前、商品及び原料品の配送の仕事をしておりました。折々、弊舗の工場で話はしておりました。

 「和菓子つくるの手伝ってくれる?」等と冗談めかしておりました。その時は乗り気もせず話をあわせる程度だったようです。気にもとめない期間が一年程あったとおもいます。そして今年、三月十一日の大震災、東北三県の沿岸部の被害は目を覆う甚大なものとなりました。当組合、気仙沼、南三陸、石巻、塩釜等の約90店舗の方々が、今だに再開の目途が立たない状態です。震災後、仙台圏に少しずつインフラが整い始めた頃、くだんの青年から「以前のお話ですが…」ときり出されました。話を進めていくと、彼は津波で被害を受けた石巻の出身で、実家が流され、御家族は避難所にいるという事。将来の事を考えると不安で、手に技術を持ちこの先の備えをしたい、という事をはなしてくれました。「何とかしたい。」「私に出来ることはあるのか?」悩みました。そして私は彼と約束をしました。同じ震災を受けた身として大小はあるけれど、一緒に「もう一度、この地でがんばろう」と、「十年間掛けて彼と共にがんばろう」と。我々はスタートの地を目に焼き付けようと石巻に向かいました。嚆矢の地、石巻鹿妻地区、我々の誓いの地です。

 「コノ地カラ、モウイチド」

 その後、知ったことですが、私の知人で空手家のO氏、実は彼の先生であることを聞かされ、彼の礼儀正しさここにありきか!!と納得。

 という訳で絶対にこの約束果たさなくては!!

 佐々木充君、只今就業3ヶ月めに入りました。

 宮城県菓子工業組合理事・道川正貴