滋賀県レポート

2011.06.15

風評被害ではないという現実

製造者が子供達の未来を守る

① 東日本大震災より2ヶ月余りが過ぎ、被災地も復興を目指している。だが今回の震災は阪神大震災とは大きく異なるということを理解しなければならない。原発が未だ大気、海に放射性物質を出し続け、土壌、海中を汚染し続けているということは、事態は収束していないということであり、震災前と同じようにしてもいいというわけではないと思う。原発が放射性物質を放出しなくなり、被爆した地域の除染を終えて初めて、農業などを本当の意味で再開することができると思うし、そうしなければいけないと思う。

 放射性物質が体内に入ってしまうことで、特に0~6歳児への影響は大きく小児甲状腺ガンなどを引き起こしてしまう。実際、チェルノブイリ事故後、汚染地域に小児甲状腺ガンの子供達が著しく増加した。これは事故後、政府が事故自体を隠蔽し避難や対応が遅れたことや、汚染した牛乳や農作物が出回ってしまったことが原因で、多くの人達が内部被爆した。それでは日本の現状はどうか?となるが、政府が決めた、日本の被災地の子供達の被爆上限はチェルノブイリの4倍の数値である!

 農作物に至っては東北だけでなく関東の農作物でも基準値を超え、なんとか基準値を上回らないようにとせめぎ合いが続いている。基準値と言ってもそれは政府が決めたものであり、国際的な基準に照らし合わせれば安全とは言えない。外国が輸入を躊躇するのも納得の数値である。そんなものを市場に出回らさせていいのでしょうか?

 子供達を、自分たちのしたことでガンにさせてしまったとしたら、そんな仕事に胸をはれますか?加工してしまえば産地もわかりません。外食産業、食料品メーカーが東北産の農作物を安価で買いしめているという話も聞きます。今個々のモラルが問われています。

 目先の利益にとらわれず、子供達の未来を守ることが、今、我々大人に、製造者に求められていることではないでしょうか。

 滋賀県菓子工業組合青年部部長・嶌幹夫