山口県菓子店

2011.01.15

西の京、やまぐちにて

伝統が受継がれる「きれん製菓」

きれん製菓の二代目(右)と三代目(左) 組合員減少の理由のひとつに、後継者不足による廃業が挙げられます。そんな中で私は副理事長の立場からお父様(72才)に、青年部のつながりからご子息(41才)に、どちらとも懇意にお付き合いさせていただいていますが、父と息子、お互いが尊重しあう菓子店、きれん製菓さんを訪ねました。

 きれん製菓さんの取り扱う菓子は山口のういろうに景勝地秋吉台を模した山焼きだんごを筆頭に、すべてに山口県の冠を付け、どれもふるさとの特色にあふれたお菓子です。直売店は新山口駅と山口宇部空港と秋芳洞の3店ですが、販売委託先は県内各所にあるため、菓子の地域動向を敏感に察知しています。「よいものを真心込めて」を念頭に、山口の町の歴史と息づかいが伝わる銘菓づくりを心掛けています。

 跡継ぎとの意識がはっきり生まれたのは高校卒業時の進路選択の時だそうです。しかし創業の祖父と父母が休みなく働く姿を見てきたため、違和感なく菓子専門学校へ進学しました。その後、修業先でしっかり学んだあと山口県に戻りました。もちろん、修業先で一緒に働いていた奥様を連れて。もちろん奥様はお菓子に対する知識と心構えがあり、普通のお嫁さんより早くなじみました。

 お父様は「息子に任せてある」が口癖です。社内のことに手も口も出さず、困った時に雰囲気で察して適切な助言を出す、決断のときには相談できる、そして対外的な活動をお父様がされる。理想の親子関係です。穏やかな口ぶりで、まだまだ修行中と謙遜しますが、きらりと目が光ります。

 将来の展望は?と尋ねると、お客様の声が聞こえる今の規模を守りながら、伝統ある銘菓を提供したいとのことでした。父と一緒に16年。元気なうちに趣味を楽しむ時間をあげたいけど、元気なうちはずっと一緒にお菓子屋業がやりたい。息子として複雑な気持ちをのぞかせるのでした。

 おいでませ、山口へ。県内各所でお菓子を通じてお出迎えいたします。

 山口県菓子工業組合専務理事・恒松恵子

きれん製菓

住 所 山口市大内御堀1927-2
TEL 083-925-5522
URL http://www.kiren.co.jp/