山形県レポート

2022.11.17

菓久礼庵かたかご

目標を持つことの大切さ

市長とともに記念撮影 今回は、弱冠31歳の菓子職人、片山陸をご紹介します。

 今年初めに独立開業した「菓久礼庵かたかご」という和菓子屋の店主です。

 彼は昨年まで山形の菓子店「戸田屋正道」の工場長として勤務していました。彼のすごい所は、目標を具現化する能力です。

 毎年初めに、社内の研修会で「個人の目標」を発表することになっていますが、目標を実現し、自家用車やマイホームといったものを手に入れました。しかし、皆が一番驚いたのが「年内に結婚します!」との目標設定。当時は彼女もいなかったので、みんな彼の目標などは忘れていました。

 ところが、年末になり「この人と結婚します」と店長を連れてきたのです。全くお付き合いもしていなかったのでびっくりです。話を聞けば、先ほど話し合いで決めたとのこと。戸田屋正道の店長といえば十歳も年上の姉さん女房になります。常々、経営者が店長を誉めているのを聞いているので、この人なら間違いないだろうとの結婚理由です。店長もこの話に大変喜んでいましたので、反対する理由もありません。所帯を持ち、子供も一人授かりました。

 独立開業は入社当時の目標です。自宅の片隅にプレハブの作業場と店舗を構え、今年から夫婦で営業をしています。

 次なる目標は全国和菓子協会が認定する「選・和菓子職」の「優秀和菓子職」として認定されることです。仕事が終われば毎晩練習を重ねました。そして、三度目の挑戦でようやく夢が実現したのです。山形県内の和菓子職人としては2人目の快挙です。

 なお、県内の認定第1号は、片山陸の師匠でもあり、戸田屋正道の現社長、戸田健志です。子弟そろって「優秀和菓子職」に認定されたことになります。彼は師匠に恩返しができたと喜んでいます。

 また、父親である片山勉さん(佐藤屋勤務)も7年前に同じ「選・和菓子職」の「伝統和菓子職(のし梅部門)」の称号を頂いています。

 親子、師弟での優秀和菓子職の認定ですので、大変嬉しい話題です。

 この快挙を世間に知らしめるため、プレスリリースとして地元の記者クラブに持ち込みました。早速取材申し込みがあり、地元の新聞に紹介されたり、テレビに出演したりして盛業しています。

 目標を持つことの大切さを改めて彼から教わりました。

 山形県菓子工業組合専務理事・戸田正宏