新潟県菓子店

2022.03.15

ル・タン・メルヴェイユ

福島からのお菓子屋さん

ル・タン・メルヴェイユのケーキ 今回皆さんに紹介するのは、2011年3月11日の東日本大震災により福島県大熊町から3月中に新潟市にやって来たル・タン・メルヴェイユさんです。オーナーの佐藤さんは福島県で洋菓子店を営んでいましたが、震災の影響で閉店を余儀なくされ、家族で親戚を頼って新潟に移住して来ました。全く見ず知らずの所で生活及び商売する事に不安を抱きながら、土地の確保・店舗デザイン等に手探り状態で努めたそうです。

ショーケース そして、平成26年6月に3年余りの歳月を掛け何とかお店のオープンにこぎつけました。福島で営業していた時はケーキと焼き菓子をメインにしていましたが、新潟では新たにチョコレートを加え、ケーキ・焼き菓子・チョコレートの3本柱で営業を始めたのです。

 店名の「ル・タン・メルヴェイユ」はフランス語で「すてきな時間」と言う意味だそうですが、慣れないとお店の名前は舌を噛んでしまうかも知れません。

 新たに始めたチョコレートの販売ですが、お店に入って驚いたのはチョコレートが箱にパッケージされているのではなく、1粒、1粒ショーケースに並んでおり、お客様が自分のお気に入りの物を自由に選べるシステムになっている事です。これは、オーナーである佐藤さんの人柄が表われていると共に、本当にお客様本位でお店をやっていられると感じました。通年12~13種類を常備しており、多いときは18種類も用意しています。但し、バレンタインデー期間は混雑しておりお客様をお待たせすると悪いので、パッケージで販売しているそうです。

オーナーの佐藤さん 最後にお店のコンセプトを伺ったところ、食材にこだわっており普通は料理に使うような旬の物をケーキに取り入れているとの事でした。例えば、大葉・金木犀・梅干し・バジリコ・唐辛子・山椒など沢山の食材を取り入れて、ケーキ作りに活かしています。

 東日本大震災により、全く未知の土地での生活と商売は言葉に出来ない苦労の連続だったと思いますが、今こうしてケーキ屋さんとして頑張っている姿を皆さんにお知らせしたく紙面をお借りしました。

 新潟県菓子工業組合専務理事・古川雅英