和菓子

2022.02.16

早蕨

早蕨◇蒸しカステラの生地を応用した"蒸しどら"と、抹茶のわらび餅を合わせて、小さめに作ることで上生菓子に近い上品な和菓子に仕上げてみました。

 ふわふわ食感の皮と、もっちり滑らかなわらび餅が、きんとん餡と相まって口溶けの良い製品になっています。

 それぞれの生地は基本に近いものですので、別々に使用することで、いろいろな製品に発展させていけると思います。

 なお、抹茶のわらび餅の抹茶は、蒸しどらの皮との食べ合わせを考慮して濃いめの味(量)となっていますので、目的に応じて量を減らすと良いでしょう。

【蒸しどら生地配合】(約25個分)
卵黄………………2コ分
上白糖(イ) …… 55g
白こし並餡 ……… 40g
水 ………………… 40g
卵白 ………………2コ分
上白糖(ロ)……100g
薄力粉……………110g
イスパタ………… 1.5g

〔抹茶わらび餅〕
わらび粉 ………… 40g
水…………………240g
グラニュー糖……112g
白並餡 …………… 32g
抹茶………………… 4g
上白糖……………… 8g

〔小豆こしきんとん餡〕
小豆こし生餡……300g
グラニュー糖……195g
水………………約210g
水飴 ……………… 45g

【蒸しどら生地工程】(別立て法)
❶ロール紙に楕円のセルクル(6㎝×4㎝)を使用して、楕円形を描いておく。
❷セイロを逆さまに(裏返しに)使用する。金網に①を置き、さらにロール紙2枚を重ねて置く。
*①の用紙は型紙として使用するので、生地を絞り終わったら抜き取り、次のセイロに使うようにする。

❸卵黄をよくほぐした中に上白糖(イ)を入れ、ホイッパーで少し白っぽくなるまですり混ぜる。
❹白こし並餡を混ぜ合わせ、水を加える。
❺青と黄の色素で薄い緑色に着色する。
*膨張剤にイスパタを使用しているので、蒸し上がりは少し薄くなる。そのため、ここではやや濃いめに着色しておく。

❻メレンゲを作る。卵白に上白糖(ロ)を数回に分けて加えながらしっかりと泡立てる。
*手で泡立てる場合は、卵白を少し泡立ててから少量の砂糖を加え、さらに泡立てながら砂糖を数回に分けて加えていく。

❼⑤にメレンゲ1/3程度を混ぜてから、残りのメレンゲを半混ぜにする。
❽イスパタを混ぜた薄力粉を加え、さっくりと混ぜ合わせる。
*イスパタは予め薄力粉と混ぜ、粉フルイに2回通しておく。

❾丸口金№10(∅10㎜)をつけた絞り袋に入れ、②に絞る。
❿中位の蒸気で3~4分間蒸す。
*つゆ取りがあれば使用する。ない場合は、セイロを重ねず、1枚ずつ蒸し上げる。

⓫荒熱が抜けたらシリコン紙を被せて反転し、ロール紙をはがす。

【抹茶わらび餅工程】
❶抹茶は上白糖とよく混ぜてフルイに通し、白並餡に手でもみ混ぜておく。
❷わらび粉に水を徐々に加えながら溶かし、絹フルイに通してサワリに入れる。
❸グラニュー糖を加えて中火で加熱し、本返しにする。
❹全体が透明になったら①を加えて練り混ぜる。
❺すくって垂らしてみて、スーッと垂れるようになったら火を止める。
❻バットに厚手のビニールを敷いた上に流す。
*バットをゆすって厚さ1~2㎝程度に広げておく。

❼完全に冷めてから、食ロウを使いながら蒸しどらの皮の大きさに合わせて包丁しておく。
*目安は4・5~5・0㎝×2・5~3・0㎝厚さ5~8㎜

【小豆こしきんとん餡工程】
❶並餡を練る要領で練り、餡の角が立たない程度の軟らかさになったら水飴を加えて練り上げる。
*水分の多い軟らかい餡なので、取板ではなくバットなどに直接取る。

【仕上げ工程】
❶上側にする蒸しどらの皮に蕨の焼印を押す。
❷下側の皮に抹茶わらび餅をのせる。
❸小豆こしきんとん餡を丸口金№8(∅8㎜)をつけた絞り袋に入れ、わらび餅の上に2本程度絞って①を重ねる。
*わらび餅の大きさや、きんとん餡の絞り方は、好みで工夫してみてください。わらび餅を大きめにして、きんとん餡抜きで仕上げるのも良いと思います。

日本菓子専門学校 通信教育部 小野 礼司 氏