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みんなが笑顔になるハイブリット和菓子の商品開発

高校生が京都の和菓子店で研修

研修を受ける今野美洸さん、大和田麗さん 福島県郡山市あさか開成高校の日本文化部の今野美洸さん、大和田麗さんの部員2人が、7月26日、200年以上続く京都の老舗和菓子店亀屋良長様を訪れ『みんなが笑顔になるハイブリット和菓子の商品開発』をテーマに研修を行いました。研修は福島県の地方紙、福島民報社による「ふくしま復興大使」派遣事業の一環。2011(平成23)年3月11日に起きた東日本大震災と、続く東京電力福島第一原発事故で被災した福島を支援してくれた方々に感謝の気持ちと復興状況を伝えるために始まった事業で、今年は地域づくり活動に取り組む今野さん、大和田さんが委嘱をうけました。

 日本文化部は茶道、華道のお稽古のほかに、活動で使用している水の水源地でもある地元の猪苗代湖の清掃活動、福島県産の食材を使った料理や和菓子の考案などにも取り組んでいます。昨年度は福島民報社主催の「ふくしま産業賞」学生部門で銀賞を受賞。3年前に福島県で開催された全菓連北海道・東北ブロック会議では活動報告を行い大変高い評価を受けた実績があります。

研修を受ける今野美洸さん、大和田麗さん 今回訪れた亀屋良長様では上生菓子練り切りときんとんの手作り体験と、吉村社長に直接取材をさせていただき、ヒット商品を生み出すコツや商品開発へのアドバイスなど、たくさんお話を聞かせていただきました。今野さんと大和田さんは、昔の木型や見本帳を見せて下さったことに特に感動したようで、昔の職人さんが考えた独特な意匠を大変興味深く拝見したそうです。吉村社長から「たくさん大人に頼りなさい。私たちも協力します」と商品開発について助言をいただき、二人は「とてもうれしい。研修で得たことを、これからの商品開発にたくさん活かして頑張ろうと強く思った」と話していました。

 研修は28日までの3日間にわたり、京菓子資料館の見学、表千家会館で茶道研修、池坊会館での生け花体験をなどに臨みました。研修の成果は「ふくしまを元気にする和菓子」づくりに生かし、いまだ続く福島県産食材に対する風評払拭を目指します。開発した和菓子は、来年秋に開催される公開文化祭や新聞社主催の地域づくり関連イベント披露される予定です。

 今回は、あさか開成高校日本文化部顧問目時先生、福島民報社地域づくり局様、郡山市の組合員平田屋様にご協力いただきました。

 福島県菓子工業組合副理事長・菅野嘉春

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