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キャラクター「くろしおくん」お菓子製作

マスクのくろしおくん 2年近く経った今でも「新型コロナウイルス感染症」の終息の先行きが見えない中、明るい話題がひとつ高知の菓子舗さんが提供してくれました。

 提供者は高知市内中心部の天神橋商店街で商いをしている御菓子司「新月」の三代目西村大輔氏です。西村氏は当組合の「理事」で「青年部長」を兼任し、若手経営者の一人として頑張っておられる方です。

 この新しいお菓子の製作は、店舗にて月1回開催しているワークショップに高知県の職員の方が参加したことがきっかけです。その時お菓子の美味しさもあって、高知県のイメージキャラクター「くろしおくん」の商業利用が可能になったので、昨年10月頃に高知県広報課の方から「お菓子へ使用してみてはどうでしょうか?」と話がありました。12月頃から試作品作りに取り掛かり、今年1月頃に納得のいく品物が出来上がりました。

メダルをかけたくろしおくん そのお菓子は上生菓子の〝練り切り〟で、「くろしおくん」のキャラクターそっくりに仕上がったとてもかわいらしい商品で、県の職員の方にも好評だったようです。元々「新月」さんは上生菓子の製造を得意としており、お茶菓子用や季節菓子等を作っておられる老舗です。

 今年2月から毎月第2・第4火曜日の2回、高知県庁内の売店のみの販売に限られています。県庁だけの限定販売ということもあり、商品は午前中に完売してしまうそうで、製造は手造りの為50ヶ~100ヶ位が限度とのことです。

 商品開発について西村氏本人に話を聞くと、「練り切り和菓子は、何処も作っておられるものですが、それなりに味を楽しみ、色彩、形を通し、食べていただくタイミングを考えながら作られているお菓子です。今回、一目見てキャラクターの〝くろしおくん〟にわかるようにすることはなかなか難しいですが、色鮮やかなお菓子に仕上がって目にも楽しい一品になったと思っています。」とお話しいただきました。

 今回の発売には、県内のテレビ局全局が取り上げていただき、地元の菓子業界にも良いPRになったと思われます。

 またこの商品は西村氏の発案で毎月違ったパターンで製作されています。5月はコロナ禍にちなんで「マスクのくろしおくん」。6月はオリンピックにちなんで「聖火を持つくろしおくん」。7月もオリンピックにちなんで「メダルをかけたくろしおくん」。8月はよさこい祭りにちなんで「鳴子を持ったくろしおくん」。

鳴子を持ったくろしおくん それぞれにかわいらしく、目で見て楽しませてくれる品々です。

 高知県のイメージキャラクター「くろしおくん」は、登録商標になっておりますので、高知県の許可なしでは使用できません。使用する場合は、高知県へ使用許可を申請してくださいとのことです。

 今回の商品開発は、和菓子の普及に努力しお客様を大切にしている「新月」さんの様子が見えて、地域に根差したお店でいつまでもあり続けていただきたいと思い、今後ますますの御社のご発展をご祈念いたします。

 高知県菓子工業組合事務局・森下広和

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