大阪府菓子店

2021.09.15

御菓子司 吉乃屋 松原

7月に二号店を出店

春夏冬二升五合(あきないますますはんじょう) 今回ブロック長として初の訪問は、コロナ禍にも関わらず大阪市西区に二号店を出店された「御菓子司 吉乃屋 松原」さんです。松原市の本店と北堀江店(新店)を毎日行き来するお忙しい中、店主の中西信治さんにお話を伺いました。

〜二号店出店の経緯をお聞かせください〜

 2000年の創業以来、ずっと1店舗にこだわってやってきたので、正直二号店を出すことは全く考えていませんでした。2017年に本店と工房を一体にした現在の本店をリニューアルしてからもその思いは変わりませんでした。しかし、長年和菓子屋を営んでおられた先輩がご自身のお店を閉められると伺ったことから徐々に考えが変わりました。御菓子屋はその地域の人々と共に在るもので、御菓子屋が1軒なくなるとその地域の方々がお困りになってしまう・・・御菓子を楽しむことで生まれていた笑顔を絶やしたくない・・・その想いと、何よりその先輩からお声かけいただいたというご縁を大切にしたい一心で出店を決意しました。

〜現在の手応えはいかがですか?〜

人気の大福 オープンの際は業界内外のたくさんの方にお花やお祝いを頂戴し、ご来店もいただき、本当にありがたかったです。ありがとうございました‼それから約1ヶ月が経ち、創業当時のことを思い出しながら日々地道に営んでおります。松原市内と大阪市内の地域差やゼロから始める厳しさも改めて痛感しておりますが、それでも御菓子・お店・サービス等ひとつずつ力を入れてスタッフ一同頑張ってくれています。実はスタッフも松原から毎日通ってくれているんです。徐々にこの北堀江店でもスタッフを採用し、育てていきたいと思っています。

〜人気商品を教えてください〜

 やはり生菓子の大福がメインでよく売れています。季節のフルーツ大福10種類以上の他、定番大福やクリーム大福、大阪阿倍野で有名な嶋屋さんの大学芋を包んだ「大学いも大福」など、全部で20種類以上を毎日そろえております。その他、焼き菓子もお試しにバラでよく出ています。人気の焼き菓子の中に「春夏冬二升五合」(あきないますますはんじょう)という変わった菓銘のブッセがあるのですが、これはこの北堀江店の地で営んでおられた和菓子屋さんから継承させていただいた御菓子なんです。先輩がやっておられた和菓子屋さんの〝場所〟だけでなく、何か〝歴史〟や〝想い〟も引き継いでいきたい、そして地域のお客様にもその御菓子をきっかけとして吉乃屋も愛していただきたい、そう思い引き継がせていただきました。レシピも当時のままなのですが、やはり作り手が変われば御菓子は変わるもので、吉乃屋らしく仕上がったと自負しています。

〜これからの展望をお聞かせください〜

北堀江店外観 自分も今年50歳を迎え、今まで以上に御菓子作りを継いでいくための育成に力を注ぎたいと思っています。菓子職人として、人として、経営者としても育てていきたい。自分は何よりも「人」を大切に考えています。大切に考え、感謝をし、共に成長し、その成長の中で、共に幸せになっていく。人として常に成長していきたいんです。そして、変な言い方かもしれませんが、人生最期の時に一番成熟した人間で在りたいと思って生きています。これからも人との出会いや刺激を大切にしていきたいと思います。御菓子づくりとしては、手作りにこだわり、御菓子の楽しさと厳しさを教えていきたい。それが自分の使命です。

店主・中西さん〜最期に一言お願いします〜

 いつもスタッフにも言っているのですが、自分は楽しみながら頑張ることが好きなんです。仕事も遊びも常に楽しみながら頑張る!11月から始まるNHK連続テレビ小説は和菓子屋で生まれた子がヒロインの物語です。和菓子が改めて注目されるきっかけになればと願っています。みんなで業界を盛り上げていきましょう!

 中西社長の御菓子と人に対する大きく熱い心に非常に元気づけられました。業界全体みんなで手を取り合い楽しく成長していきたいですね!

 全菓連青年部近畿ブロック長・竹本洋平