福岡県菓子店

2021.04.15

変わらないために変わり続ける

全員経営方針会議■歴史と変遷

 創業より今年で101年になります。初代はアメ屋、2代目は和菓子屋、そして現在の3代目は洋菓子店と、時代の要請に合わせながら業態を変えています。変わらないために変わり続けることが弊社の創業の精神。変わらないものは社員の生活を守る事。さらに、理念である「お客様の幸福シーンのお手伝いをすることが私たちの喜び」ということです。お客様から喜ばれ支えられて今日の弊社が存在していることに感謝です。さらに支援いただいているお取引業者様も6社ほど50年以上のお付き合いをさせて頂いています。

■抱えていた課題

 製菓の製造現場は女性にとって体力的に過酷な労働環境でもあり、更に結婚を機に退職するスタッフが多くいました。また、女性の様々な人生のライフステージで多様な働き方を選べるような環境になっていないことに課題を感じていました。育児、子育てとの両立、介護などで離職率が高い事。さらに、女性従業員が多いにも関わらず女性の発言力が弱く、女性ならではの生活者としての声が届いていない現状がありました。

■取組とその成果

〈整備・制度面からの女性従業員フォロー〉

 菓子作りは華やかなイメージで、女性パティシエの憧れでもある反面、実際に勤務すると「砂糖や小麦粉は35㎏で業務用」「オーブンなどの焼き場は酷暑」「番重は重い」など、体力的にも過酷な現場です。「砂糖1袋当たりを20㎏に」「スポットクーラーの設置」「粉振機や割卵機などの導入」をすることにより、体力的な負担を軽減し、全てのセクションが体験できることにより、菓子作りの総合的な技術が習得でき効果的な人材育成につながっています。

〈福利厚生の整備〉

 また、育児休業取得率も年々増え現在では子供の成長に合わせての働き方を選ぶ環境を整えています。正社員でも6時間勤務の社員がいる事や、男女問わず「授業参観」「PTA活動」なども事前申請して積極的に有給を取得できる環境を整えています。パートでも有給休暇の取得はほぼ全員が取れています。

■女性管理職の登用促進

 女性の管理職を増やすことによって、商品開発や価格設定、販売の技術などのきめの細かいことが議題に上り、提案・改善のサイクルがスムーズに行われるようになりました。女性ならではの生活者としての視点やアイデアや感性は菓子屋としてはとても大切な要素です。

■組織の仕組みについて

納富輝子さん 管理会計制度を導入して、その数値を毎月細かくチェック。そのことにより原価率の変動、人時生産性、人時販売高、返品率、各部門の利益などを把握することにより数値が表すことで各店舗、部門への評価ができています。各部署の管理職はそれらの数値を検証し、小さな業務の流れを一時間ごとにタイムスイッチで計測。改善することはないか、この工程を先にしたら作業効率が上がるのでは…とPDCAを回しながら、日々改善しています。

 また、自主的なプロジェクトチーム①QC委員会②衛生委員会③ディスプレイ委員会など、社員主導で楽しく活動しています。

 この激動のコロナ禍により、弊社もその時代の潮流に飲み込まれ、かなりの売上が落ち込む局面もありましたが、政府の施策に助けられたり、社是である「打つ手は無限」を毎日斉唱しながら、今やるべきことを真摯に取り組み、「地域のお客様になくてはならないお店」であり続けるよう、社員一丸となって日々精進してまいります。

 有限会社一柳(パティスリー イチリュウ)専務取締役・納富輝子

 

会社データ

大橋店有限会社 一柳
屋  号 パティスリー イチリュウ
代 表 者 代表取締役 納富 誠一
所 在 地 福岡市中央区清川2丁目16-5
業  種 菓子製造販売(店舗13店舗)
創 業 年 1919年(創業101年)
従業員数 正社員65名 パート159名
従業員男女比 男性15% 女性85%
女性管理職 19名中12名