岐阜県菓子店

2020.12.15

池田町 伊吹堂

ソウルフードを目指した「あげぱん」

伊吹堂 東海最大級の美しさを誇る夜景スポット池田山の麓に広がる池田町で、夫婦で営んでいる和菓子店です。今年の11月で、開業10周年の節目を迎えました。

 当店の看板商品は、ふんわりどら焼き「池田のやま」と「あげぱん」です。どら焼きは、池田町のシンボル池田山から名付けました。修行時代から20年以上焼き続けているどら焼き。知れば知るほど奥が深いお菓子です。卵、砂糖、小麦粉のシンプルな素材を生かし、余計な材料をなるべく使わず、どこよりもおいしいどら焼きを目指し、日々追求しています。一番こだわりの強い、自信ある商品です。

 もうひとつの看板商品はあげぱんです。あげぱんといえば一般的にはコッペパンを思い浮かべるのではないでしょうか。当店のあげぱんはというと、食パンにつぶ餡をサンドした形がかわいい三角のあげぱんなのです。衣にさっとくぐらせたら、身体にやさしい米油でカリッとなるまで揚げます。男女問わず子供からご年配の方まで喜ばれる人気の一品です。

揚げパン あげぱんの誕生は今から25年前、先代の父が考案しました。父の作るあげぱんは、地元(揖斐川町)の方に好評でした。私は池田町で開業するにあたり、このあげぱんをもっと多くの人に広めたいと思っていました。しかし、いざ販売を開始すると、父のなじみのお客様から、あんこの味が違う!とのご指摘がありました。

 父のあんこであげぱんを広めたいという想いから、一からあんこの炊き方を父から教わり直しました。豆の豊かな味わいを最大限に引き出した和菓子やだからこそ作れるこだわりのあんこで出直した時でした。

 「ひとつちょうだい!」学校から帰宅した小学生が、おこづかいを握り締め、おやつにあげぱんを買いに来る。そんな微笑ましい光景が当店では良く見られます。あげぱんを看板商品にしたのは和菓子屋の入りにくさをあげぱんで緩和したいという思いもありました。小学生の子が一人で気軽に買いに来てくれる事はとてもうれしいです。何十年経ち、この子供たちが大人になったとき、子供のころに食べたなつかしい味、心に残る味となるよう想いを込めてこれからも作り続けていきます。

 岐阜県菓子工業組合青年部部長・伊吹堂店主・窪田和仁