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焼津おまんじゅうまつり

農水省・販売促進緊急対策事業

アルコール消毒液でコロナ感染対策 令和2年10月25日(日)、久しぶりの雲一つない快晴に迎えられて電車を降りた。西焼津駅前は人影もなく閑散としていた。迎えの車に揺られて会場に着いて驚いた。新型コロナウイルス対策の三密が心配されるような人の集りである。ここは焼津みそまん学会主催の「焼津おまんじゅうまつり」の会場である。農水省の菓子類販売促進緊急対策事業に応募して開催されたもので、かねてより交流のある伊豆長岡温泉まんじゅう詰め合わせ会や奥浜名湖みそまん物語も協賛出店、その他、焼津グルメマルシェたべもの&雑貨市や軽トラ市の野菜販売なども協賛して色彩りを添えている。会場は元タクシー会社の車庫でピロティ式の全天候型の建物を中心に約300坪に各ブースや喫煙所、トイレなど施設も設け、風通しも良くコロナ対策に最適、入口にはアルコールもしっかり用意されていた。

列を作って入場を待つ来場者 開催時間は午前9時から午後3時までだが筆者が着いた9時30分には既に主体のおまんじゅうは完売していた。オープン前から行列ができ、伊豆長岡温泉150セット、奥浜名湖80セット、ご当地焼津は200セットがそれぞれ予約販売のように瞬く間に完売し、余りにも早い終了にがっかりするお客様のお詫びに追われていた。地元の焼津の味噌まんじゅうについては予約を受け付けることでご了解を得た。それでも各お店のオリジナルお菓子や各物産などには行列ができていた。予定よりも早く、午後1時頃までにはすべてが完売した。

盛況だった会場 主催の「焼津みそまん学会」は以前にも当新聞でご紹介した焼津菓子組合の有志で構成されている。応募には役所への申請書類や手続きが煩雑で苦労された。会場、駐車場の選定以外、会場の設営、付帯設備などはイベント会社に委託した。支援事業確定後2か月と短い期間であったのでこの間、頻繁に会合を開き検討を重ねた。楽しいお買いもの広場を目指して異業種の協賛依頼も行った。諸経費全般に補助金が支給されるので恵まれた事業ではあるが、一番の課題は補助金がイベント終了後に支給されることで一時主催者負担が大きい事。申請見積もり以後の費用は主催者負担になる等多少の問題もあった。しかし、焼津・藤枝の2市の全戸にチラシの新聞折込み広告、会場費、駐車場代、会場の什器備品の借用、交通警備員等諸経費すべてが助成されたので個人負担は軽減で済んだ。しかも、販売も上々であり、来場者には新型コロナウイルス感染症拡大対策の中で久しぶりに楽しい買い物ができて嬉しかったと好評だった。

新聞折り込みで配布されたチラシ 会長の酒本慶典氏(光月堂)は「今日を迎えるまで馴れない申請書類の作成など大変な思いをしたが仲間が協力して実現できた。大きな支援を頂いて広範囲に広告宣伝もできた。遠方からもご来場頂き、お菓子の販売以上に、お店と学会のPRができたこと、仲間の団結力が一層深まったことなどが大きな収穫となった」と喜びを語った。また、会場や駐車場の手配、他業種への協賛依頼等裏方で尽力した同会の相談役である法月吉郎氏(㈱かしはる会長)は「お菓子は誰にも人気がある。お客様を待つのではなく、積極的に売ること、お客様の身になって努力すること、努力は絶対裏切らない。来年も継続できれば良いが小規模のお菓子屋さんにメリットが得られるようにするには引き続き行政の支援が不可欠である」と話された。

 静岡県菓子工業組合顧問理事・森田紀

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