石川県レポート

2020.11.16

菓友会創立50周年記念菓子の販売

石川県菓子工業組合金沢支部

門守餅 石川県菓子工業組合金沢支部菓友会は、金沢市に居を構える菓子店及び菓子業者の青年部で、昨年創立50周年を迎えました。それを祝して10月にはOBや来賓の方々をお呼びして金沢市内のホテルで記念式典を開催致しました。準備を1年以上も前から始め、悪戦苦闘しながらも胸を張って成功と言えるかたちで記念式典を終えることができたのは、菓友会メンバー全員が一致団結した成果だったと思っています。

 この50周年記念式典の目玉の一つが「記念菓子」の発表です。節目を記念して製作されるこの記念菓子は40周年の際にも発表されたもので、その時々の菓友会メンバーが知恵を出し合って次世代に伝わるような和菓子を考案する企画となっています。考案された和菓子は菓友会に在籍している店舗だけではなく金沢市内の他の和菓子店でも販売することができ、金沢の和菓子文化を発展向上させる目的もあります。今回考案した記念菓子は2種類で、金沢市の観光名勝兼六園にある唐崎松に雪つりが施される様子を表現した「冬まつ」と、金沢市内の地域で軒先に魔除け(門守)としてトウモロコシを吊るす風習があることに着想を得た「門守餅(かどもりもち)」です。どちらも金沢を代表する和菓子に昇華させることを目標としており、冬まつに関しては発表直後の昨年11月に販売しお客様からの反応も上々ということで手応えを感じておりました。

 一方門守餅に関しては今年の8月に販売を行ったわけですが、新型コロナウィルスの影響で例年行われているイベント等の中止もあり、実施できたPR活動は新聞による取材のみということで、販売開始前は取り扱い店舗や販売数をどれだけ増やせるかとても不安を感じていました。しかしながら結果的にこちらが想定していた以上の販売数を上げることができ、冬まつ同様にお客様からのご意見も好意的なものが多く一安心したというのが率直な感想です。既に来年の販売に期待するという声も届いており、門守餅の認知を広める余地は十分あることが分かりました。その一方でトウモロコシを門守として軒先に吊るす風習は金沢市内でも比較的地域が限定されて行われているということもあり、風習自体の知名度に地域差があるということも分かってきました。そのような地域差を埋めるためにも毎年継続的なPR活動を行っていくことは必要不可欠であり、いかにして金沢市内全域に広めていくかというのは大きな課題であると捉えています。

 金沢は全国から多くの観光客が訪れる観光都市として注目を浴びており、今や観光が地元経済を支える大きな柱となっているのは事実ですが、やはり一番大切なのは地元に住む方々だと思います。その方々が和菓子を食べることで季節の移ろいを感じ、そして少しでも和菓子文化へ想いを馳せてくれるようになると嬉しい限りです。金沢の和菓子文化を守れるよう菓友会として今後も全力で取り組んで参りたいと思っています。

 石川県菓子工業組合金沢支部菓友会会長・金沢の味 風土菓 株式会社板屋代表取締役・板村壮麻