愛知県菓子店

2020.05.18

ブローニュの森

時代に合った商売を

ブローニュの森 名古屋市港区のベイエリアと言えば、名古屋市国際展示場、新幹線の殿堂リニア館、水族館、古くは名古屋競馬場(土古競馬場)、最近ではレゴランドがオープンし、国内外からファンが来場しています。

 「ららぽーと名古屋みなとアクルス」という大型ショッピングモールもできて、大変人で賑わうエリアとなっています。

 そんな海の玄関口港区に店を構えて満33年のお店「ブローニュの森」を訪問し、店長の鬼頭武司さんにお話をお聞きしました。

 ブローニュの森は、先代の鬼頭久典氏(満91歳)が昭和44年に鬼頭製菓株式会社として創業したのが始まりです。

 武司氏の子供の頃は、今で言う「かっぱえびせん」のようなフライ菓子を作って、名古屋市西区明道町界隈の菓子問屋さんへ配達して、卸専門に商売をしていました。

 大学を出て2年ほど家業を手伝いましたが、この商売も斜陽化の風が吹いていて、先のことを考えるとこのままではいけないと思い、直接お客様と対面してお金がもらえる商売に方向転換しようと思い、先代に打ち明けて承諾してもらいました。

 さて、それからが大変で、先代は会社を休業することを各問屋さんに説明に走り、武司氏は愛知県の菓子職業訓練校の門を叩き、今の仕事を整理しながら一年間学びました。訓練校では、和菓子、洋菓子、パンについて勉強し、今までの卸の仕事とは全然違う世界のお菓子作りで、大きな戸惑いがありました。

 27歳で今の地に洋菓子&喫茶「ブローニュの森」をオープンさせる運びとなりました。ケーキ製造のチーフは訓練校で仲良くなった友に任せ、喫茶は武司氏、売場は奥様がそれぞれ担当でやっていこうと決めてオープンしたのですが「若いというのは怖いもの知らず、世間知らずで、しかも経験不足でよくもまあこんな大所帯の店をオープンさせたなあ、と思っています」。

 世の中が日進月歩成長?している中、当店も昔のままの形態では先細りになってしまうので、連休を作ったり夏休み、冬休みを確実に取ってもらって休日を増やし、営業日数を減らしてでも会社が生き残るよう努力しています。

 まず第一に、店だけでは売上は決まってしまうので、外へ売りに出ました。偶然スイーツブームの時とマッチングして、デパートやスーパーからも出店の依頼を受けて一週間単位で市内のデパ地下などで営業させてもらう他、催事場での「スイーツフェア」に出店するなど店以外で商売をさせて頂いて、売上増にも貢献しましたが、ブームも去ってさあ大変…ネットの時代となりました。

 自分では全然関係がないと思っていた市場で、当店のクッキーが割と売れるようになり、専属の従業員、専用のオーブンや自動計量器も入れて少人数で仕事ができるようになり、生のケーキとは違ってロスも少なく、利益を生んでいます。

 しかし、それもいつまで続くかは分かりません。あぐらをかいていては生き残れません。まだまだ世の中の動向を見ながら、時代に合った商売をしていかなくてはなりません。「どこがゴールなんでしょうね?」と聞かれても返答に困る質問でインタビューを終わらせていただきました。

 愛知県菓子工業組合・中島康博

店舗データ

ブローニュの森鬼頭製菓株式会社・ブローニュの森
住  所:〒455-0801 名古屋市港区小碓2-204
営業時間:9時〜20時
定 休 日:水曜日(月1回連休あり)
代表取締役社長:鬼頭武司