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石川県菓子工業組合青年部25周年記念講演会

永続経営に向けた今とこれから

現業の強化施策とこれから目指す菓子屋の在るべき姿

牧田良生講師 去る令和2年1月28日、石川県菓子工業組合青年部の発足25周年を記念して、仙台のコンサルティング会社株式会社SYワークス常務取締役 牧田良生氏を講師にお招きし、『永続経営に向けた今とこれから』と題して、現業の強化施策とこれから目指す菓子屋の在るべき姿をテーマに、記念講演会を書家、陶芸家、美食家の顔をもつ北大路魯山人が愛した地「やましろ温泉」にて開催致しました。

 株式会社SYワークス社は、菓子業界を中心に食品製造小売業向けのコンサルティング業を行い、数多くの実績を上げられており、中でも講師の牧田先生は、菓子コンサルティングチームのリーダーとして、商品開発・収益改善・ブランド戦略の構築など、豊富な知識でプロモーションを行っている方であります。

 今回の講演会を企画したのは、近年の青年部員の減少と高齢化(全部員の約四分の三が40歳以上)問題が最大の理由であります。菓子処として知られる石川県ですが、組合員数の減少に歯止めがかからず、青年部の部員数も残念ながら右肩下がりの状況にあります。今、何よりも我々現役部員の子供達に菓子業の素晴らしさを伝えていかなければ、今後益々お菓子屋の数は減ってしまい「菓子処いしかわ(金沢)」は、まさに一大事であります。

 特に家族経営の小規模菓子屋では、長時間労働と少ない休業日、低賃金、売上の低迷など、マイナスイメージがあって、菓子業界で働くことに二の足を踏む要因となっているようにも感じております。こうした現状を変える為のアクションの一つとして、集客の仕方や売上の拡大と利益の確保について、それぞれの対応と対策について学ぶ事も和菓子の技術向上と同様に重要なことであると思い、今回の25周年事業の機会に石川県中小企業青年中央会からの支援事業を活用して開催した次第です。

 講演会では「どうやって自店とその商品を知ってもらい集客購買につなげるか?」「商品構成のあり方」「これからの菓子店に必要な付加価値商品」といった三本の柱について、事例を交えて講義され、ディスプレイやPOPの重要性、お客様がどういう目的で商品を購入するかを意識した商品構成を考える事、そして高付加価値商品を生むためには何が必要なのかを助言・指導していただきました。

 今回の菓子業界に特化した経営コンサルタント会社の講演を聴く機会自体が貴重であり、特に若い青年部員には大きな刺激となったようです。今後、この講演で学んだ事柄については、将来を担う部員達が少しずつでも実践し大きな成果を上げて行くものと思っております。そして一人でも多くの後継者が生まれる事を期待します。

 石川県菓子工業組合青年部部長・和乃菓ひろの店主・広野純一

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