和菓子みねじま
凄腕職人の繁盛店
閑静な住宅街のある小湊鉄道光風台駅のほど近く、一軒の和菓子屋がある。
『和菓子みねじま』
一級和菓子製造技能士峯島基郎氏が営む和菓子専門の繁盛店だ。
平成元年に、峯島氏の父である先代が、パンと和菓子の店として創業したそうである。
今から十年ほど前に、先代が不慮の事故により急逝してしまい、その頃、都内和菓子店で修業していた峯島氏が修業を終え、跡を継ぎ、和菓子専門店として現在に至っている。
峯島氏は数軒の和菓子店で修業し、銀座清月堂本店で係長まで務めた職人で、当時、創作和菓子コンテストで優秀賞受賞など数々表彰された凄腕職人で、現在は千葉県和菓子技能士会に所属、赤堀製菓専門学校において和菓子講師として、月に数度、後進の育成にも力を入れている。またその指導力にも定評があり、ものづくりマイスターとして、県内の数多の学校から引っ張りだこの講師で、店と講師業と忙しい日々を送っているそうだ。
現在は家族経営で営んでいて、店内は明るく広く、定番の和菓子からはさみ菊など手の込んだ上生菓子、光風餅や、市原のゆるキャラ『おっさくん』の焼き印を押したおっさくんどら焼きなど地元に特化したお菓子まで、幅広く扱っている。最近は生どらが売れ筋商品だそうだ。
作業場も動線がしっかりしており、計算された作りで効率の良い仕事が出来そうだ。今は一人で製造をしているそうだが、今後、弟子を入れて2~3人で仕事をしても充分な広さがある。
最近、休日は趣味のバイクで、ツーリングをしながら菓子店だけでなく、そば屋やラーメン屋などをめぐり、食べ歩きをしているそうだが、その辺りも菓子の創作に繋がっているように思える。
私自身、峯島氏の和菓子指導に同行させてもらうことがあるのだが、私の知らない技法などそこで得られるものは多く、常に勉強させてもらっている。同い年ながら、尊敬の念を抱いており、頼もしく思う。
今後のさらなる活躍と飛躍に期待したい。
全菓連青年部関東甲信越ブロック長・鈴木豊