岡山県菓子店

2020.01.16

三宅製菓本店

備中神楽と共に創業100年余

三宅製菓本店 四季折々に美しい高梁川沿いの道路は所々で豪雨災害からの復旧・復興工事が行われています。国道180号沿い『備中神楽発祥の町』の表示を過ぎて313号に入り、しばらく行くと三宅製菓かぐら店に到着。すぐ近くの事務所に伺い、令和元年5月に就任した五代目社長三宅祥晴氏にお会いしました。この情緒あふれる地で伝統の味を守り続けている老舗の菓子店は初代三宅金太郎氏が創業、日露戦争から帰ってきた金太郎は近所に甘い物をと饅頭を作り始め「金平」の愛称で親しまれた金太郎の作る饅頭はいつしか金平饅頭と呼ばれるようになりました。今も自家製の無添加白あんをカステラ風の生地で包み製法、配合は一切変えず「手作り」「完全無添加」にこだわって作っています。

金平饅頭 そして、二代目と三代目で備中神楽発祥の地に根差したお菓子をと「備中神楽」のお面をモチーフに手のひらほどの大きな最中「備中神楽面最中」を考案。「備中神楽」は高梁市成羽町の伝統芸能で江戸時代末期に当時の神宮が「神代神楽」として神話劇を創案、現在も五穀豊穣を祈るために、夜を徹して舞う国の重要無形民俗文化財です。

 「名物金平饅頭」「銘菓神楽面最中」を店の看板商品に四代目三宅亮三氏はバブル経済崩壊後の景気停滞、自然災害に見舞われながら厳しい平成を生き抜いた。

備中神楽面最中備中神楽面最中備中神楽面最中備中神楽面最中 令和元年、100年余続く店の五代目社長に三宅祥晴氏は就任、製菓学校卒業後東京で17年間修行、基礎から学んできたと言う。趣きのある本社事務所で「次の100年へ地域の方々に恩返しをしたい、代々引き継いできた伝統の味を守り続けていきます」と語る。古き良き物を守る価値をこの若さで理解し、初代の思いを引き継ぐ覚悟に感動する。

 岡山県菓子工業組合事務局・谷野美香