神奈川県菓子店

2020.01.16

地域と共に歩む「名月」

横浜金沢ブランドを守る

はまっこ 横浜駅から電車で30分ほどの六浦駅を下車して、徒歩約3分の所に和菓子店『名月』は在り、清楚な雰囲気の店構えの店内には色とりどりな沢山の御菓子が並んでいました。

 私が訪れた時、齊藤潔社長は実習生に「巌くるみ」のお菓子作りを教えておられる最中でした。

 神奈川県三浦半島に在る鷹取山は伊豆・箱根・房総半島が見渡せる山で垂直に切り立った岩石が見事な所です。この鷹取山はハイキング・クライミング・サイクリング等を楽しめる観光地となっています。

 昭和42年に先代が考案してから54年間親子2代で守ってきた味の神奈川県指定銘菓「巌くるみ」は鷹取山の岩肌をイメージして創られ、今もなお一番人気の和菓子です。そぼろにしたクッキー種で餡を包みクルミを載せ焼きあげた巌くるみは和のこし餡とバター等で味付けした洋風の味との見事な調和で親・子・孫と三世代にわたって喜ばれる味になっています。

 「菊最中」は明治神宮に和菓子を奉納するために作られ、昭和50年、名月の菊最中は明治神宮菓道敬神会より「奉献銘菓彰」を戴いています。こちらも歴史の感じられる見事な最中です。

 また「瀬戸之杜(せとのもり)」は金沢八景の瀬戸神社をモチーフに創られたお菓子で、山芋やバター・きな粉等で作った生地を鉄板で焼き餡をサンドにした和菓子です。その他にもショーケースの内には、金沢ブランドの和菓子「内川の暮雪」、献上銘菓「はまっこ」、その他地域にちなんだ和菓子が沢山並んでいました。

 金沢の菓子店皆でPRの為に「横浜金沢ブランド」の冊子を作成しました。和菓子以外の異業種の商店にも声掛けしてともに金沢ブランドを守り育てています。

 名月の初代社長の亡くなった後、店を現在の所に移されて、二代目社長の齊藤さんが和菓子を作り、お母様が店番や事務方を受け持ち、お二人で和菓子店名月をお客様にいつまでも愛される店として頑張っています。これからも、名月は常に地域の事を考え、和菓子を愛する人の為に前向きなお店です。

 神奈川県菓子工業組合事務局・中山尚子