石川県レポート

2019.08.15

「加賀夜舟」「能登夜舟」「金沢夜舟」販売会

石川の新しい夏の和菓子歳時記を創出

2019夜舟ポスター 石川県内の有志の和菓子店と農家が参加する『農菓プロジェクト』。農業そして菓子業の両業種が直面している問題や現状に共感し合い、石川の食文化を未来へ繋いでいきたいという思いで2014年に結成された団体です。これまでに県産の農産物を使用した創作和菓子のコンテストや空港でのマーケティング調査等の活動を行ってきました。

 そして今年は、昨年に引き続き「夜舟」の販売を実施しました。「夜舟」はいわゆる「おはぎ」の夏季の呼び名ですが、『農菓プロジェクト』として県産農産物の素晴らしさを認知しいて頂くと共にそれらを使用したバラエティ豊かな「夜舟」を県民の皆様に広く親しまれる菓子に育てていこうという取り組みです。

夜舟の販売会 二回目となった今年は16軒の和菓子店と20軒の生産農家が参加し、2月から数回のミーティングを開き出品や販促に関しての綿密な計画を立ててきました。農家と菓子店とのマッチングに始まり製造・販売・配送の役割分担や、地元出版社『金沢倶楽部』にバックアップ頂いての販促プロモーションについて等、限られた時間の中でこれだけの大きなプロジェクトを実行するには大変な労力が必要ですが、参加メンバー全員の協力と各分野の担当者のご尽力もあり組織として素晴らしい準備が出来ました。そして7月11日から7月15日まで県内の百貨店及びショッピングモール5店舗にて集合販売会を開催し、菓子店の所在地毎に「加賀夜舟」「能登夜舟」「金沢夜舟」とグループ分けし、グループ単位で配送や販売員の役割をローテーションし五日間の販売会を終え、大変好評を得る事が出来ました。

 各店の創作「夜舟」にはメロンや桃、ブルーベリー等のフルーツ餡を使用したものや、小松菜やほうれん草、とうもろこし、じゃがいも、ハーブ等の農産物を使用したものまで、各店オリジナル・多種多様で挑戦的な「夜舟」が出揃い〝こんな使い方・魅せ方があったんだ!〟と今回初参加の私自身大変勉強になりました。また県内農家さんと繋がりが出来た事、販促の重要性や商品の付加価値と商品単価の関係についても考える機会を頂けたのは大きな収穫と感じています。こうした気付きは普段の個店の活動では容易には得られませんし、このプロジェクトならではのチャレンジが出来た事は私個人的にも本当に良い経験となりました。

 来年以降、更に多くの菓子店・生産農家が参加し「加賀夜舟」「能登夜舟」「金沢夜舟」が石川の夏の風物詩として県民の皆様に愛される菓子となるよう『農菓プロジェクト』のメンバーの一員として活動を推進していく所存です。

 石川県菓子工業組合青年部部長・和乃菓ひろの 店主・広野純一