神奈川県菓子店

2019.07.17

菓子の老舗 嶋清

三崎港に息づく

高倍の業 「あなたがいつか話してくれた岬を僕は訪ねて来た」って言うフレーズが頭の片隅を通過していくような梅雨の合間の爽やかな晴天にバスに揺られながら、本日の目的の三崎港にある菓子の老舗 嶋清さんにお邪魔しました。現在の御主人の清道さんは「嶋清」の六代目で、開業がなんと嘉永六年、ペリーが来航した頃だそうです。五代目のお父さんは満州から引揚げて千葉から三崎の地に婿に来られたようです。その当時は港周辺には十三の町会があって活気お菓子作りを体験できる工房「庵」溢れた日常があったと思います。そして地元に貢献する為に消防団活動にも積極的に取り組んで地域住民の方々からも無くてはならない信頼を掴んでいった様です。ちなみに現在では清道さんが消防団長として地域を守って頑張っています。そのお陰で一年を通じて冠婚葬祭などの様々な注文を受ける事によって嶋清は三崎の銘菓を作り上げていきました。毎年一月十五日に三崎ならではの大漁祈願、家内安全、商売繁盛、海上安全などの願いを込めて浜の乙女たちが奉納する踊りをイメージして作った「チャッキラコの舞」海山の物産が豊富で自然の恵みに感謝を捧げ、食文化の向上を願い、千葉県千倉町の高家神社から「食の神様」を分社してお迎えした事により奉納銘菓を開発した「高倍の業」その他、江戸時代に活躍していた舟の名前を付けた「あてんぼ」など風光明媚な三崎の代表銘菓です。近年では京急電鉄の「みさきまぐろお菓子作り体験ではお抹茶も自分で点てるきっぷ」が大人気で活性化の波に乗り、嶋清さんでも新しい取組みをスタートしました。観光のお客様にお菓子作りを体験させる工房「庵」をオープンさせました。お菓子だけじゃなくお抹茶も自分で茶筅で点てさせて本物の茶器で頂く至福の一時を味わえる空間です。リピーターも外国人も多く、息子さんとお父さんの二人三脚でお客様に喜んでもらえる様に日々頑張っています。

 神奈川県菓子工業組合広報部・亀岡肇