岡山県レポート

2019.06.18

平成最後岡山後楽園で大茶会

若い人への茶道の普及を

㊧あかねだすきに菅の笠・㊨唐衣 栄西(岡山市出身)をたたえる「第74回栄西禅師賛仰献茶式・大茶会」が4月28日、岡山後楽園で開かれました。平成最後の茶会となり約2500人が緑に包まれた名園で一服を堪能し、茶祖栄西を偲びました。

 能舞台で献茶式があり、参会者が静かに見つめる中、古儀茶道藪内流家元・藪内紹智宗匠が風格あるお点前を披露。臨済宗建仁寺派管長の小堀泰巌老大師が栄西をまつる祭壇に茶をささげた後、読経をしました。

 鶴鳴館など園内7ヶ所に裏千家、表千家、武者小路千家、藪内流、速水流、の茶道5流派と煎茶・源氏流による茶席を特設。華やかな着物姿の女性達が次々に訪れ、茶道具や菓子など趣向を凝らしたもてなしに心を和ませました。

岡山後楽園 ここで、当日出された菓子の紹介をしたいと思います。裏千家は、学校茶道連絡会が担当し淡交会岡山支部青年部が中心となり野点席を開設、行列ができるほどの人気で若い学生や幼稚園児を含め約1000人が立ち寄りました。鈴木青年部長をはじめ多くのスタッフは、若い人への茶道の普及をテーマに菓子を考え、なじみのある茶摘の歌に出てくる「あかねだすきに菅の笠」をイメージした菓子を注文しました。練り切を円形に延ばし笠の筋を入れて半円にたたみ、赤いたすきをイメージした線を2本入れたかわいい菓子ができあがりました。園児にも「お茶はちょっぴり苦かったけど、お菓子がかわいくておいしかった」と好評でした。

 唯一、煎茶で参加した源氏流は、澤田春園(95歳現役師範)社中池田征聿子師範が観騎亭席を開設、菓子は園内に咲き誇る尚武をイメージした「唐衣」を出しました。2色に染め分けた四角の外郎をたたみ表現しました。「周りの青葉も美しく、お茶の味と菓子を引き立ててくれるよう」とこれも好評で、数が足りなくなるぐらいでした。

 このように幼稚園児からお年寄りまで数多くの人々に、うららかな春の名園でお茶と菓子を満喫してもらいました。

 岡山県菓子工業組合理事長・宮武孝昭