愛知県菓子店

2019.02.15

お菓子の「オカヤス」

「西尾抹茶」をお菓子に託す

西尾抹茶ロール 西尾市といえば、愛知県中央部を北から南へ流れる矢作川流域の南端にあり、抹茶の生産量日本一を誇る。また「三河の小京都」として知られている。

 今回ご紹介するのは、西尾市から「西尾抹茶」をお菓子に託して発信している地元洋菓子店、お菓子の「オカヤス」さんを紹介致します。

 お菓子の「オカヤス」さんのオーナーシェフ、岡安且憲さんは、高校を卒業と同時に、東京、大阪、ヨーロッパで修行し、お父様の経営する実家の洋菓子店「TSUTAYA」に帰ってくると、お父様は完全に一線を退きそれまで使っていたお菓子のレシピまで処分するという徹底さで、且憲さんにバトンを渡しました。

 任されたオーナーシェフ且憲さんは、今までに勉強してきたことの実践として、すぐさま店の改装の準備に入り、店名まで換えてバタバタの状態で開店にこぎ着けました。オープン当初から、西尾の特産品である「西尾抹茶」に着目し、様々な製品に挑戦し発売してきました。

 近年では「西尾抹茶」の素材を広く圏外にも発信すると共に、観光マーケットにも参入して拡販に努められています。

お菓子の「オカヤス」 まず、地元の道の駅や、高速道路のサービスエリア「刈谷ハイウェイオアシス」に、西尾抹茶の生チョコレート「和華(わか)」、茶葉を食べた鶏が産んだ卵を使ったプリン「茶っぷりん」など、名前もとてもユニークです。

 他にも、西尾抹茶を使って焼いたふわふわの「西尾抹茶ロール」など、おやつ菓子とお手軽に食べてもらって、ファンの獲得に努めています。

 最近では、複合店舗へも出店し、ブランドを武器に「西尾抹茶」を使ったお菓子のみの品揃えで勝負し、バイヤーとも対等の立場で話して、条件面で決して妥協することなく納得のいく出店を行っています。これも「西尾抹茶」に特化したお菓子作りと、強い経営理念を持っているからこそだと思います。

 他にも、地元の地酒とのコラボでお菓子を作ったり、呉服屋さんや居酒屋さんとのコラボでお菓子を作ったりもされています。

 とりあえず何でもやってみて、結果は後からついてくる。たとえそれが失敗しても「縁」ができ、それが次の「縁」を生んでくれればよしとする、そんな考えで経営や新商品の開発に力を注いでおられます。

 そして、今一番力を入れているのが「パフェ」で、世間には「パフェ」は多いけれども、この店のものはケーキ職人が視覚、味覚にこだわり抜いた、美味しいのは当たり前のケーキのようなパフェを作っています。しかも、限定で予約のみの販売です。

 取材にお邪魔した時も「この後テレビ局の取材があるんですよ。パフェの!!」とうれしそうにおっしゃっていました。

 まだまだ店の歴史は浅いですが、郷土を愛し、地元の食材を愛し、人を愛し、次から次へとチャレンジしていく、将来が楽しみな若きオーナーシェフのお店でした。

 「オカヤス」さんの様に、地元の名産品、素材を全国に発信することにより、地域全体の活性化に繋がることが望まれます。菓子製造販売に携わる我々も見習いたいものです。お忙しい中ご協力下さいまして、ありがとうございました。

 愛知県菓子工業組合・鬼頭武司