滋賀県菓子店

2019.01.16

甲賀市 瀬古製菓舗

多くの外国人を魅了する「忍者」

瀬古信博さん その存在は現在も続いていると信じている外国人も少なくはありません。その忍者の里として有名なのがご存知の伊賀と甲賀。現在は伊賀市と甲賀市となっていますが、実は市制が始まったのは双方とも2004年のいわゆる平成の大合併で、比較的新しい市なのです。そして今回は甲賀市の瀬古製菓舗さんにやってきました。

 代表の瀬古信博さんはもちろん忍者!ではなく、こだわりの和菓子職人です。甲賀の地で菓子店を創業したのは祖父で、2代目がお父様。創業は70年を超えます。当時京都のレストランで働いていた瀬古さんは2代目が体調を崩したのをきっかけに家に戻ってきました。そして一緒に店を切り盛りしていたのですが、半年ほどたった頃お父様は他界されてしまったのです。「無いよりはあった方がいい」とバトンタッチを受け独学で勉強し、現在は瀬古製菓舗の看板を背負って日々こだわりの和菓子を製造されています。

 こだわりの一つに薪で小豆を炊く方法をとられています。ガス火で炊くよりも小豆への火の通りが均一に芯からムラなくふっくらと仕上がるそうで、素材も丹波の大納言や和三盆を使用したりもしています。それで仕上げたきんつばは、大納言の一粒一粒が艶やかで存在感を主張し優しい甘さで口の中を喜ばせてくれます。

 わざわざ京都や鈴鹿から来店されるお客様もいます。「自分の好きな味を作り、その価値観が合う人と出会ったときに幸せを感じる」瀬古さんの言葉です。

 その他には長年地元で愛されている「羊羹」や「季節の大福」「最中」等が店内に並びます。店売りだけでなく、地元のコミュニティや行事事にも繋がりは太く、お菓子のご注文が殺到するときは店売りのお菓子を切らさないように心がけています。お干菓子やお赤飯、紅白まんじゅう等もご注文がよく入ります。

 取材中に来客がありました。地元のコミュニティとタイアップしたプロジェクトで、和菓子には欠かせないあるものを研究されている方です。それの途中結果報告を瀬古さんに持ってきてくれたのです。私(筆者)も試食させて頂きましたが、まだまだ改善の余地はあるものの、優れた面があり将来非常に面白いものが出来上がる可能性を感じました。それが何かというのは今は内緒です(笑)。研究熱心な瀬古さんだからこそ相談されるんだなぁと感じた瞬間でした。

 趣味はギターでバンドもされていたそうで、ブルースやソウルミュージック、タンゴなどを演奏します。そして大好きなものはもう一つ。小学生からの大の近鉄バッファローズファン!何度も藤井寺球場に足を運び、大阪ドームでの最後のリーグ優勝の時も大阪ドームに行き目の前で優勝を見たそうです。残念ながら今はなくなってしまいましたが、しょうがないので!?オリックスを応援しているというお茶目な瀬古さんです。

 さて、瀬古さんご本人はここは田舎町だとご謙遜しておられますが、インバウンドと叫ばれたのも久しく、オリンピックや万博も決まり、法改正により外国人が就職を求めて日本にやってくる、かつてない国際交流の時代がすぐそこまで来ています。外国人が忍者の街を見逃すでしょうか?何年か後には今よりも数倍観光都市になっているかも知れませんね。

 全菓連青年部近畿ブロック長・松田明

 

店舗データ

20面滋賀⓶瀬古製菓舗
代表者 瀬古 信博
所在地 〒520-3403 滋賀県甲賀市甲賀町鳥居野838番地
Tel/Fax  0748-88-5121