大阪府レポート

2018.04.19

ロカボ菓子とは

大阪府菓子工業組合 研修会にて

研修会風景 医学博士の山田悟氏を講師にお招きし「栄養学の大転換―ロカボで美味しく食べて健康に!―」と題した研修会が行われ、各菓子工組の約60人程が参加し、熱心な質疑が飛び交いました。

冒頭、野村理事長が挨拶に立たれ「訪日外国人の三人に一人が来阪し、その土産市場が年間三千億円。中でも菓子の割合が多い。特に最近、アマゾン、楽天などのネット通販を含む通信販売が百貨店をしのぎ、昨年は年間七兆円の勢い。我々は時代の変化に対応するべく、組合としても全力で取り組みたい。ピンチをチャンスに変えるヒントになるよう、今回は『健康』をテーマにした」と、研修への期待を込められました。

日本糖尿病学会の専門医である山田悟氏は、指導医、研修指導医を兼務され、一般社団法人「食・楽・健康協会」の代表理事を務めておられます。低糖質食の有効性を明らかにされ、実際に糖尿病治療に取り入れるなど、極端な糖質制限ではない「おいしく楽しく適正糖質」を摂る食生活を推奨されています。

会当日、選ばれた二十名の会員が血糖値を計測し、羊羹とロカボ菓子『ロカボ・スタイル』(㈱中島大祥堂の低糖質スイーツ。糖質7・8~8・8g、乳酸菌100億個含有)の2グループに分かれ、各々食べたところ、後者のみ血糖値が上昇しないという結果が出、低糖質の効果が実体験できた次第です。

ロカボとは、主に過食や運動不足が原因のメタボや糖尿病の予防に役立つ、ゆるやかで豊かな食生活のことです。一日の合計糖質130g以下とし、一食当たり20~40gを心がけることで血糖値上昇を抑えるのが目的です。平均的な日本人は一日300gもの糖質(主に白米)を摂っており、おにぎり二個と野菜ジュースだけで糖質100gになるそうです。

山田悟氏 お話の中で氏は、北里研究所病院での貴重なご経験を交えつつ、低糖質食が高血圧症や血糖異常、脂質異常に効果を発揮し、摂取カロリーを制限するよりも血糖や脂質代謝の改善に有効であることを指標データとともに明らかにされました。

糖質が多い食品は、米、小麦、大豆以外の豆類、イモ類、果物、菓子等で、肉、魚、大豆製品、イモ類以外の野菜、ナッツ、卵等の糖質は少ないとされます。すなわち、ご飯は半膳以下、たんぱく質や野菜をたっぷり摂り、甘味は低糖質スイーツにするロカボ提唱の適正糖質メニューは、満腹になりつつ痩せられ、血糖、脂質、血圧も改善され、結構ずくめであります。

最後に氏は「2006年以降世界的に糖尿病が拡大している。美味しく楽しく食べて、健康を回復すれば、医療財政の負担も減るだけでなく、幸せな人生を送れる」と述べられました。

低糖質スイーツが、健康を維持しながら生活の楽しみともなる魅力的な食材として消費者に期待されていることが窺える、有意義な研修会となりました。

【参考】ロカボを推奨する「食・楽・健康協会」には大手菓子食品メーカーが加盟し、その理念の普及のためのマークを作られています。世界の食品表示においてはロカボ糖質(available cabohydrate)の表示義務があります。1g=4㎉のエネルギーを糖質として表示されているので、糖質に注意を払われる消費者には便利で有益な表示といえます。

詳しくはHP(http://locabo.net/

大阪府菓子工業組合副理事長・村上信