山梨県レポート

2018.01.19

「いい物なのに売れない」を変えるターゲッティング!

柚子巻柿 値段が高いからか?

 商品に魅力がないからか? 時代遅れなのか?

 「一度食べてもらえると価値がわかってもらえるのに…」

 このような悩みを持つ方は多いのではないのか?

 山梨の甲州八珍果の一つ「枯露柿」もその一つでした。

固定観念とターゲットを変える

 枯露柿は『和菓子』という固定観念が常にありましたが、新しい客層にも認知してもらうことで広がりがあると考え試してみると様々な分野のシェフからの問い合わせがあり、今は国内ではフレンチ・イタリアン・中華などの三ツ星レストランで使用してもらうことで今まで「一部の方が食べる食材」「年配の食べる高価な菓子」から「ちょっとおしゃれ」で「素敵」な食材へと価値観が変わってきています。しかしながら中華は予想していませんでしたのでちょっと私も驚きました。

 また、山梨名産「枯露柿」を海外富裕層へ認められるように変えようとターゲットを変更。特に枯露柿の時期と中国のお正月「春節」も近いことでアジア圏への販路も広がり始めました。

 「日本食ブーム」となっているアジア圏内はもちろん、アメリカやヨーロッパへお土産に持っていきたいと個人からビジネスマンまでと拡大しています。

フランスで柚子が人気

 甘さや硬さ故に枯露柿がちょっと苦手な方にも、柔らかい枯露柿作りを先代から伝承し、さわかやで嫌味のないゆずの香りを取り入れて食べてもらおうと、当店では30年ほど前から枯露柿に無農薬の柚子の皮を一緒に包んだ「柚子巻柿」を生産しています。

 日本では当たり前の食材だが海外から見るとなんとも高貴な香りでフランスでは「yuzu」の香が今とてもブームとなっています。「和」だけにこだわらず「洋」と、もっとコラボレーションしていけるような商品開発と新しいターゲットを見つける秘訣かと思います。

 「いい物だけど売れない」を「まずは認知」してもらい、いかに付加価値をつけて購買に繋げるか。今は健康志向も高く自然食品を取り入れることでさらに新たな顧客との出会いが見つけられます。

健康志向に寄り添う

 「健康で長生き」を求めている消費者に「枯露柿」は自然の甘さで喜ばれる一品。菓子やパンへ混ぜ込み砂糖を減らせ血糖値を心配される方にも安心して提供できます。また砂糖の代わりに希少糖を使用する事で健康志向の強い方になっています。

 当店では枯露柿自体も自家農園で減農薬や土つくりにこだわりアレルギーや免疫力に気をつけている健康志向のターゲットに向けてして栽培する事でより健康に関心がある消費者へ安心してもらえる商品作りをしております。

 今後も伝統を大切にしながら意外な業種とのコラボレーションとの出会いを楽しみに活動していきたいです。

 「この商品いいのにな〜」と思っているあなたもぜひ、ちょっと販路とターゲットを変える事で意外な販路に出会えるかもしれません。

 山梨県菓子工業組合・手島勇