秋田県レポート

2018.01.19

伝統の小正月行事 アメッコ市

新しい取り組みしつつ伝統守る

白ひげ大神巡行 大館の冬の風物詩アメッコ市は毎年2月の第2土曜日と翌日の日曜日に行われる小正月行事です。2018年は2月10日、11日に大館市大町の市道、通称「おおまちハチ公通り」を会場に開催されます。「アメッコ市のアメを食べると風邪をひかない」とのいわれがあり、縁起物のアメを買い求める人で県内外から毎年10万人以上の人で賑わいます。

 ミズキの枝にアメをつけ稲穂の代わりに神前に供え、この年の豊作を祈願する農家の風俗行事であったのが始まりといわれています。昭和の初めころから農家の主婦に代わって地元の菓子店が商売としてアメを作るようになり「枝アメ」や「タン切りアメ」のほかに各種の細工アメも売るようになりました。

 年が明けると街にはミズキの枝にアメやお札を飾り付けた枝アメが飾られはじめます。アメッコ市当日もお土産として販売される定番商品のひとつです。アメッコ市の期間中、おおまちハチ公通りの会場内ではメインのアメを販売する地元菓子店のほか、大館特産の山の芋や比内地鶏といった地元食材を使った郷土料理を販売する店など約100店の露店が立ち並びます。

からみあめサービス また、会場内では「この日、アメを食べると風邪をひかない」とのいわれとなった「おこう物語」に登場する「白ひげ大神」と神様に助けられ薬になるアメを作ろうと決意し作り上げた娘「おこう」による「白ひげ大神巡行」をはじめ、「秋田犬パレード」や大館菓子協会による「からみアメサービス」が行われています。この「からみアメサービス」は米アメをハチミツなどでやわらかくし、割りばしに絡めてお客さんに配ります。毎年長蛇の列ができるほどの人気イベントのひとつです。また郷土芸能獅子舞や曲げわっぱ太鼓、地元のスーパーデュオ等のステージイベントも多彩に催され会場を沸かせます。

 約400年続くアメッコ市ですが、近年この大館でも菓子店・アメ業者の後継者不足や消費者の趣向の多様化に伴い出店数の減少に歯止めがかからず、対応に苦慮している現実もあります。その問題に対応すべく当協会員の店舗では販売促進につなげる様々な工夫が始まっています。

 昨年から販売された大館市の公認キャラクター「ハチくん」を細工アメにした「ハチくんキャンデー」など今年は戌年に当たり人気商品として期待されます。また小家族でもいろいろな味を楽しめるようにあえて小袋に包装された商品もお客様からは買いやすいと評判です。そしてあくまで「縁起物」にこだわり熊手にアメを飾り付けた商品はお土産としても喜ばれています。

 こうした新しい取り組みをしつつ、大館のアメをただの「おやつ」とせず「縁起物」であることを伝え続けることで伝統のアメッコ市を守っていきたいと考えています。

 秋田県菓子工業組合大館支部会長・島内隆一