各地の菓子店探訪
香川県菓子店の投稿

寶月堂

おかげさまで一世紀、丸亀の老舗

丸亀の栗まんじゅう 寶月堂さんは大正6年創業で、今年が100周年になります。100周年を機に新しく店舗を改装されました。創業当初の建材を生かした改装施工で、特に隣の洋館は丸亀市の指定文化財として申請しているとのことでした。讃岐丸亀藩の石高六万石にちなんだ代表銘菓「六万石」は、丸亀藩主京極家の末裔にあたる方から由緒ある家紋「四ツ目結」を特別に使わせていただいており、自家製漉し餡を求肥で包み込み、四ツ目結の焼印を押した最中種ではさんだ、歴史観溢れる上品な味わいの御菓子です。

 その他に「京極さま」「丸亀うちわ煎餅」「うちわの町サブレ」「銘菓まるがめ」「丸亀お城もなか」と、丸亀にちなんだ御菓子を多く手掛けています。またこの辺りの地域で馴染みのある細長い形状をした「栗饅頭」は、丸亀のほとんどの菓子屋が作っておりまして、寶月堂さんが「栗饅頭」発祥の店だそうです。

 後継ぎである桑田夫妻は、新しい取り組みにも熱心で、28年度のかがわ県産品コンクールでは「辛糖」が最優秀賞に選ばれました。新たな取り組みとして、季節ごとに出来立ての物を提供出来るスペースを設けており、取材時(8月)は、地元素材を生かした、桃・レモン・苺・甘酒・抹茶のかき氷を提供されていました。桑田さん曰く、これまで先祖が守り続けてきた伝統や技術、味を守りつつ、時代に沿った新しい和菓子のエッセンスを店に加え、地域の生活に常に寄り添える菓子屋を目指していくと仰っていました。

店舗データ

寶月堂の後継ぎ桑田夫妻寶月堂(ほうげつどう)
丸亀市米屋町16番地
電 話 0877-23-0300
定休日 元旦のみ