新潟県レポート

2017.10.19

「古町スイーツ」誕生秘話

地元小学生のアイデアをお菓子に

発案したお菓子を宣伝する小学生 2009年かつて活況であった新潟市中央区古町界隈の商店街は、大型デパートの撤退や、老舗書店などの廃業などで急速に衰退していった。商店街の取り組みで市の補助金などを活用し、イベント等を実施してもその時ばかりで一向に活気の戻る気配を感じられなかった。
 商店街が復活する為の一番の条件は、各個店の魅力を上げ、お客様に足を運んで頂ける店づくりが必要であるとの考えから、弊社社長の発案のもと〝新潟が生き生きとした活気あるまちに〟をコンセプトに「日はまた昇る」という焼菓子を「古町スイーツ」として創製致しました。

 その後、商店街の菓子店をはじめ喫茶店や料亭などの賛同を受け、11店舗による「美味なる周遊・古町スイーツ」のプロジェクトが立ち上がりました。

 初年度は、各店ともに地元の食材や原材料を使用したスイーツを発売し、試食会や地元メディアに取り上げられ、順調な滑りだしを切ることが出来ました。

試作されたお菓子 そんな折、地域の新潟小学校4年生の学年主任の先生より、授業の一環で栽培した野菜を、スイーツに出来ないかという相談が弊店へ舞い込んで参りました。これこそ、地域と連携した古町ならではの「古町スイーツ」ではないかと考え、プロジェクトメンバーの賛同を得て現在の「古町スイーツ」が確立致しました。

 古町商店街をはじめ地域の歴史や文化を授業に取り組み、そこから発案した素材を軸に、子供たちの自由な発想からスイーツのアイデアが生まれます。そのアイデアを基に、プロジェクトメンバーと子供たちとの商品化に向けた話し合いを繰り返し、その年ごとに新しい「古町スイーツ」を各店が発表し、地元百貨店である新潟三越にて販売会を実施するというスキームで運営しております。

 新潟小学校との古町スイーツプロジェクトは、今年で8年目を迎えますが、第1回のメンバーの子供たちが高校2年生になりました。いまでもお店に遊びに来られ、担当したお店との関わりが続いてきております。小学生は4年生になると「古町スイーツ」の授業がある!と楽しみにしているようです。

 こうした関係性のなかから、地域で育った子供たちから「古町愛」を持って頂き、かつて活気のあった新潟のまちに太陽が昇るようにしあわせと元気を取り戻してくれることを願っています。

 新潟県菓子工業組合新潟市支部・株式会社丸屋本店専務取締役・本間健二