宮崎県菓子店

2017.10.19

「幸せおすそわけ」

 とにかく宮崎の八月は暑かった。寝苦しい夜は新聞が届く朝が待ち遠しい。などと言った人がいますが、ようやくのんびりした日曜日の朝、驚きました。地方紙の一面に組合員さんの写真と記事があったのです。紹介したいと思います。

昭栄堂の遠武憲明社長一歳誕生日に無料ケーキ
 子どもが初めて迎える誕生日は、ケーキを囲んで家族みんなで祝って欲しいーと都城市甲斐元町の老舗菓子店「昭栄堂」が六年前から、一歳の誕生日ケーキを無料でプレゼントするようになったのは、そんな思いからだった。プレゼントを始めたのは、四代目社長の遠武憲明さん。「誕生日ケーキがあれば、家族が集うきっかけができる。そういう場をつくるお手伝いができればうれしい」と願いを込める。

 遠武さんは、大学三年生の時に父詔治さんががんを患ったため、家業を継ぐことを決意。長崎市の菓子店などで働き、計八年間修行して十年まえに帰郷した。

 明治時代に創業した菓子店として地域へ恩返しがしたいと考えた遠武さんは、自身に幼い子どもがいたため、一歳の誕生日ケーキをプレゼントすることを思いついた。詔治さんは「やり続けることができるのか。中途半端なことはするな」と当初反対したが、遠武さんの固い決意と子育てを支援する意義に理解を示した。

 ―中略―

 母子手帳を持参すれば、居住地に関係なく受け付けているが、受け取るひとの大半は同市や三股町、支店を置く鹿児島県曽於市に居住する。口コミで評判が広がり、現在は二店舗で年間八百人ほどのケーキを贈っている。

 ―後略―

誕生日ケーキ 少し離れた支部のお店なので初耳でした。胸の痛くなるニュースばかりの日々ですが心温まる話です。

 また、遠武さんは都城市内の事業所五社(記念品、写真、呉服、美容関係)でつくる「子どもの成長を祝う会」にも加盟されてお祝い事の意味や伝統を伝え、地域文化の継承にも力を注いでいるとのことです。現在、お父様もすっかり元気になられ、これからもしっかりとした会社づくりをめざしたいと話されました。さらに、三人の娘さんを持つ遠武さんは「核家族が進み、大勢で祝い事をする機会が少なくなっている。家族の絆を強め、みんなで子育てをしていってほしい」と締めくくられました。

 幸せのおすそわけという温かな誕生日ケーキがこれからも多くの人に届き幸せの輪がさらに広がることと思います。

 宮崎県菓子工業組合事務局・大西みつ子