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九州北部豪雨視察報告

現状復帰に時間がかかる企業も

ハトマメ屋 平成29年7月5日から6日にかけて大分県・福岡県朝倉市・東峰村は豪雨に見舞われました。ニュースでご存知のように濁流の映像が次々と放送されました。翌日、その地区の支部、個人会員に連絡を取りましたが、4企業と連絡不能。1週間後4企業のうち3企業と連絡が取れ、簡単な状況を伺いました。お盆が明けて8月18日組合員から預かった義援金を持参して被災地へ。

 ハトマメ屋さん。店舗の前の川が氾濫し、地下の駐車場と事務所が水没。車5台のほか、菓子の包装機械やエアコン室外機、売り上げデータなどが入ったパソコンが泥水につかる。地下のほとんどが使用不可、泥出し・消毒を終えて床と壁の張替を行い、修復は済んでいないが7月16日より営業再開。お盆にはたくさんの方が買い物に来て下さったそうです。「温かい言葉で励まされ、感謝でいっぱいです」と、汗だくで仲山社長は今日も豆作りに頑張っておられました。

 平松地区の篠崎食品さんは5日午後2時ころから雨脚が激しさを増した。すさまじい水の勢いにいったん避難。翌日、目を覆うような被災状況。住民やボランティアによって周辺の民家や排水路の土砂撤去、畳を外して干す作業が行われた。お伺いした時も玄関に段ボールが敷かれ、乾ききっていない状況でした。道一本はさんで酒蔵も同族経営されており、酒麹を使っての酒まんじゅう・甘酒を全国販売していますが、どちらも再開にはまだまだ時間がかかりそうです。手伝っていただいたボランティアの皆さんにとても感謝されておられました。

視察中 大成物産さん。国道386号線の山田の交差点が川になり、流木が襲いました。瞬く間に工場に泥水が侵入。従業員と社長は泥水の中、停電して一夜を明かしたそうです。翌朝、工場・店舗・事務所が防波堤になったのか目の前には流木の山、山。工場内の機械はすべて泥にまみれ、商品は流されました。1か月後、私たちがお伺いした時には、工場のシャッターは外され機械もほとんどなくなり、大型の冷凍庫は元あった位置からかなり移動していました。まだ二階への階段には泥や木くずが残っています。窓ガラスには私の肩くらいに泥水が流れた後がくっきり残って悲惨さが見られます。その中でただ一基、蜜漬けの機械が傷つかずに残っていました。工場の裏の敷地には、動かせない車が流木と共に泥に埋もれていました。「一から、いいやマイナスからの始まり」と井福社長は言われますが、まず、飲食店舗の改修を急ピッチで進めておられます。前に向かって進み始めておられる姿が頼もしく感じられました。

 八嶋屋さん、国道386号線を進み筑後川温泉の近辺、鵜飼饅頭の八嶋屋さんがあります。

 今回の豪雨で、床上浸水で全室の土砂の流入。内壁がはがれ、ドア・シャッターも壊れてしまいました。菓子製造に必要なオーブン・ボイラー・餡練機・包餡機・包装機械などの水没・包装紙・化粧箱等の包装資材の浸水、出来上がった製品や原材料も泥水に浸かってしまいました。お伺いしたとき、都合社長は不在のため、お母様に当時の状況をお聞きしました。やはりとても怖い思いをされたそうです。

 今回の豪雨で、多くのボランティアの方に泥の掻き出しや、がれきの撤去と助けていただきましたと、各企業の皆さん感謝しておられました。ただ、現状復帰にはまだまだ時間がかかる企業もあります。組合として何かできることがあればと理事長はじめ組合役員の意見もありました。どの企業も営業再開がされて、お菓子の販売ができることを心からお祈りしてやみません。

 福岡県菓子工業組合事務局・村上豊美

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