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お伊勢さん菓子博にて「ひごまる」展示

開懐世利六菓匠

「ひごまる」の工芸菓子 先月開催されました第27回全国菓子大博覧会・三重の「全国お菓子であい館」の熊本県ブースでひときわ目を引いていたのが「ひごまる」の工芸菓子だと思います。「ひごまる」は平成19年、熊本城築城400年祭を期に生まれた熊本市のイメージキャラクターです。

 昨年の熊本地震で大きく傷ついた、熊本県民の誇りでもあり心の拠り所となっている熊本城の一日も早い復興を願って「開懐世利(かわせり)六菓匠」が製作しました。

 「開懐世利六菓匠」とは、熊本市の南に位置する、 室町時代末期からの歴史を誇る刃物製造や桶の製造、赤酒や焼酎の醸造といった伝統産業が現在も継承されている、歴史と伝統文化が息づく職人町の川尻町で、平成2年に「天明堂」「菓舗いしはら」「立山菓舗」「菓舗梅園」「菓舗かずさや」「岩本菓舗」の6軒の和菓子店が、本来ライバル同士であるにも関わらず、地元川尻の町興しのために手を結び結成したグループです。小中学生向けのお菓子教室を開いたり、共同で新商品を開発したり、和菓子と町おこしを結びつけた活動を行っており、その名前は県内外に知られています。平成26年度サントリー文化財団サントリー地域文化賞、今年2月には、工芸菓子の製作や展示、実演指導などを通じてまちおこしに取り組んでいることなどが評価され、全国50団体が表彰される、共同通信社主催地域再生大賞優秀賞を受賞しました。

 「ひごまる」の工芸菓子は本年1月中旬から開懐世利六菓匠6人で作業を開始。発泡スチロールで作った型に、生地を塗り重ね、石垣は落雁をバーナーで焼いて表現、瓦には竹炭を混ぜたカステラを約8キロ使いました。

 できあがった「ひごまる」は、平成4年から続けている毎年2月にくまもと工芸会館で開催される「和菓子とのふれあい工房」や熊本城の観光地「城彩苑」に展示されたあと、三重県の菓子博会場へと運ばれました。

 全国の皆様の熊本地震へのご支援への感謝と復興への誓いが伝わればと思いました。

 熊本県菓子工業組合事務局・野田尚美

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