青年部/お知らせ・活動報告

2017.04.27

日本菓子文化交流会㏌ダナン(ベトナム) 全菓連青年部近畿ブロック

「日本の和菓子で文化交流」に同行して

ベトナム語のチラシ 全菓連青年部近畿ブロック主催(天野治ブロック長)で1月21日、ベトナム中部のダナン市ダナン大学にて日本菓子文化交流会が組まれた。ダナン大学は、日本の大学や企業と学術的・科学技術的側面での交流が長年にわたり行われている。交流会の内容は通訳を介して、

①日本のお菓子の歴史(唐―平安―室町―江戸―現在)の講演を実施した。

②ベトナム国花『蓮』、日本の花の『菊』の上生菓子(練り切り)作りを1回80名で2回計160名の方々が体験後、職人と一緒に日本のお茶で、意見交換会を実施した。

③京都・大阪・兵庫・滋賀・福島の銘菓(賞味期限2週間~1カ月の和菓子約150種)を試食して、アンケートを実施した。

④打ち菓子と上生菓子を京都・大阪の和菓子職人がデモンストレーション。また、どら焼き、最中(あんこを使ったお菓子)を実演した。

通貨

 ベトナムの通貨はベトナムドン(以下ドン)、当時のレートは日本円100円で約19,000ドン、1万円を両替すると1,900,000ドンにもなる。あまりにも0が多く、買い物するにも日本円に計算するのが複雑になる。簡単な計算方法として、0を3つ取って5を掛けるか、0を2つとって2で割ると、大体の日本円に目安になる。ただし、物価が違うので、日本円で安いと思っていても現地では高価というケースなどは多い。

バイクが主な移動手段

 ベトナムではバイクが主な移動手段として活躍している。自転車を利用している人はほとんど見かけなかった。ダナン市内では、バイク9割に自動車1割位の感じで、バイクの奔流といった様子であった。日本と違い、大人2人子供2人の家族4人で乗る姿も見かける。子供は定員に入らないと聞いた。また、市内では、バイク・車問わずクラクションがひっきりなしに鳴っている。交通量が少なく信号機が無い交差点でも鳴らしているのを見ると、相手が邪魔だから鳴らしているのではなく、事故防止のため自車の存在を知らせる為に行っている様子であった。

買い出し

 現地到着日、一行は材料や道具の一部を購入するため大手スーパーに向かった。スーパーではカバンなどの持ち込みは不可で、手荷物預かり所に預ける。ハンドバック程度は持ち込めるが、入り口でビニール袋に入れられシーラーで封印される。また、レジで支払い後に売り場出口で、ガードマンがレシートにスタンプを押すシステムは、日本と大きく異なる点である。

 交流会当日にも、試食用の小さい紙皿や紙コップ等小物を買いに行ったが、スーパーには希望する大きさの物がなく、地元の方が利用する屋内市場に行き入手できた。その際、移動の為、現地スタッフの好意でバイクの後部座席に乗せてもらったが、日本でバイクを運転している方でも、運転するのはためらうと思われる位の交通量の多さと独特の交通マナーであった。現地の交通事情に慣れていない方であれば非常にスリリングではないかと思われる。市場は碁盤の目の様に区切られ各販売スペースがあるが、それぞれ商品が所狭しと並べられ、売り手は申し訳程度の場所にいる様子である。地元スタッフが、目的の売り場の場所を聞いてくれたので無事たどりつけたが、何も知らないで入ると迷いそうな市場である。

打ち合わせ

 21日午前中、一行はダナン大学ハイ先生と打ち合せ後、展示や試食等の準備に入った。その後、職人達は、日本より持参した上生菓子作り体験用の材料等の事前準備に取り掛かった。通訳として、ダナン大学で日本が好きで日本語を熱心に学ぶ学生を中心とした方が参加した。上生菓子作り体験担当の通訳は、職人による上生菓子作りを見せながらの説明により、制作の流れを理解した。試食コーナーの通訳には、試食した方にアンケートを書いてもらう事と、洋酒入りのチョコレートを子供に試食させないように指示があった。また、通訳の一人がチラシに書かれている「餡」の漢字を見て意味を質問したので、実際に現物を見せ、どら焼きの中に入っている物と説明すると理解された。

講演と上生菓子作り体験

上生菓子作り体験 日本のお菓子についての講演と上生菓子作り体験の受付には、あらかじめ近隣の学校等での宣伝やフェイスブック等で知られていたため、小さい子供も含めて行列ができた。14時からの講演は、満員で終了後、上生菓子作り体験に入った。2回に分けて実施したが、定員以上の参加があり、作るお菓子を小さくして人数分の材料を確保した。制作体験は、和菓子職人一人につき通訳が一人つき、実際に制作しながらの日本語の説明を、その都度翻訳をして参加者に説明をした。参加者は慣れない道具と手つきながら、和菓子制作体験を楽しみながら蓮と菊を作った。作ったお菓子は撮影したり、にこやかに食べていた。参加者からは、和菓子の形は美しく、色合いは目を見張るものがあるが、ベトナム人にとっては甘いという感想があった。和菓子職人が技術を披露する実演コーナーでは、様々な形の上生菓子や打菓子ができるのを見て参加者を楽しませた。

試食

 試食コーナーでは、いくつかのブースに各社より集めたお菓子を展示し、来場者に試食をしてもらった。それぞれにブースに日本側スタッフ1人と通訳を2~3人配置して対応した。アンケート用紙があっという間に無くなるほど大勢が来場し、次々に試食品を提供した。来場者より、試食のお菓子を見て「これは何?」と質問があり、通訳を通して説明をした。くずもちの試食希望者がいたので、付属のプラスチックのナイフで切っていくつか提供したら、その後こちらが何も指示しないのに、通訳がきれいに切って紙皿で提供をしていた。また、こちらが一度指示したことはしっかり実行し、分からない点はすぐに確認するのを見て、しっかりしていると思った。また、どら焼き作りの実演試食では、日本のアニメの影響か知名度が高く、来場者は興味を持って、実演の見学と試食を楽しんでいた。

天野ブロック長よりのコメント

 国際交流基金から文化交流のための助成を頂き、兵庫県立大学国際政策学部の協力のもと、近畿ブロックの事業として企画2年、準備1年で、ダナン大学と、和菓子による文化交流事業を実施しました。日本のお菓子文化について講演。和菓子のレクチャー・デモンストレーション・ワークショップを行いました。上生菓子の講習会では、160名に対し実施予定でしたが、参加者が多く予定を変更し、延べ200名近いベトナムの方と講習を行いました。また、近畿各地のお菓子の試食会では、あっという間に試食がなくなり、1時間程度早く終了せざるを得なくなりました。半生菓子の実演、上生菓子の実演など、お菓子文化を知っていただく目的は充分に達成できました。