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十日戎「のし飴」

明治時代から長寿を願って

各、神社境内で販売されている1本200円 海野製菓 飴は、かつて子供のころから高齢者まで人気のある菓子だった。1月10日前後の3日だけは「えべっさん」(十日戎)で、和歌山県内の神社で商売繁盛を願って福を求める人でにぎわう。

橘本神社に献上された「のし飴」木下製菓 参拝客が買い求めるのが縁起物である吉兆を飾った福笹と、「のし飴」である。紅(ピンク)白のねじり飴で、色は新春を寿ぎ、ねじるのは延命・長寿の意味が込められている。飴の作り方は水飴と砂糖を鍋で焚き、これを冷却板の上で冷ます。適当な固さになったところで、飴引き(機械)で空気を入れて成形し、外側に色のついた飴を三枚貼り付ける。その上から光沢がでるように空気を入れていない飴を巻いて、これを一定の長さにハサミで切ったあと「のし」の形にねじって仕上げていく重さは45グラムで1本200円。「えべっさん」の日だけに売られる名物の「のし飴」は、明治時代に創案したのが最初で、各地に広まったとされる。名前の由来は紀州言葉で語尾に付ける「のし」で和歌山市では昭和30年頃まで和歌山県菓子工業組合支部飴栄会が30軒ほどの飴屋を組織していたが、今では和歌山市内「のし飴」製造は2軒になった。(鈴木裕範著 紀州の和菓子より参考)

 和歌山県菓子工業組合事務局長・高橋義明

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