佐賀県菓子店

2017.03.21

水田屋の取り組み

二百年企業目指し「とんがり感」を

全額寄付するチャリティ販売 佐賀県鳥栖市で明治二十二年に創業し、弊社水田屋は今年百二十八周年を迎えました。鳥栖市は鉄道や高速道の東西南北への分岐点で九州交通の要衝の地。二〇一一年に九州新幹線 新鳥栖駅が開業し、年々利用客数は伸びてきているそうです。

 弊社水田屋は北海道産小豆のつぶ餡を用いた「ふくらすずめ最中」「子すずめ最中」を主力商品に据え、和菓子・洋菓子の製造販売をしています。時世として、近隣に洋菓子専門店やチェーンの菓子店が進出し、商圏における菓子店の多様化が進んできました。そこで、時世を生き残るために、洋菓子部門の商品を焼菓子ギフトに特化させる試みを行い、店舗としては和菓子ギフトを押し出した構成としました。そして、水田屋の暖簾をくぐっていただくために、お客様に如何に動機づけをするのかという課題に対し、他社にはできない水田屋の「とんがり感」を如何に提案していくのかということがテーマとなってきました。
 そこで、現在取り組んでいることが「体験」「県産品」と「支援」です。

シュー太郎ズ 「体験」とは、一般の方、特にお子さま方がお菓子づくりに関心を持っていただき、楽しんでいただく取り組みとして、毎月第二日曜日に「シュークリームのカスタード詰め放題会」を行っています。月に一度、私が「シュー太郎」となり、お客様に手ほどきをしながら、ポンプでシューにカスタードを注入していただき、クリームをどんどんはみ出していただいています。そして、今では小さな常連さんがお出でいただけるようになりました。

 次に、佐賀県の「県産品」を用いた菓子づくりの取り組みを進めています。つぶ餡最中が主力商品なので、佐賀県の菓子屋としての特色が薄いことに頭を悩ませていました。そのような中、生産者さんとのご縁ができ、佐賀県の特産品である海苔や柑橘類を用いた菓子づくりを「Made in SAGA」「Made in TOSU」と称して商品化する取り組みを進めています。

 最後に、二〇一一年三月十一日は九州新幹線開業の前日でした。皆さまと同様、私も心が押しつぶされそうになりました。私たちも東日本のために何か「支援」ができないだろうかと考え、翌月の四月十一日から「NEVER FORGET 0311」と称し、弊社の新商品や定番商品から一品を選び廉価販売し、その売上を、日本赤十字社を通じて全額寄付するチャリティ販売を毎月十一日に開催しています。これは、震災復興の支援だけではなく、お客様は安く商品をお買い求めいただけ、更に自社商品をお客様にPRできる「三方よし」の企画だと自負しています。この販売企画は三年の節目で一旦終了しようとしましたが、スタッフの「まだ続けていきましょう」という言葉に嬉しく思い、現在も継続しています。

 水田屋が目指すのは二百年企業。お客様やスタッフに支えていただきながら、菓子づくりに励んでまいります。

 佐賀県菓子工業組合鳥栖支部・合資会社水田屋代表社員・水田常夫