兵庫県レポート

2017.03.21

神戸マイスター

和菓子では2名を認定

井上正蔵氏(本髙砂屋) 優れた技術や技能を持つ人を認定するマイスター制度は、多くの自治体や団体に広がっています。兵庫県神戸市でも平成5年より制度が開始し、製造・建設・サービスなど幅広い分野から厳正な審査を経てハイレベルの技術・技能を持つ方を「神戸マイスター」として認定しています。

 製菓・製パンでは11人が神戸マイスターに認定され、うち7人は洋菓子、和菓子とパンにそれぞれ2人ずつが認定されています。

 神戸市といえば洋菓子やパンの消費量が日本一で、和菓子のイメージは薄いかもしれませんが、伝統ある和菓子店や神戸港の発展による西洋文化を取り入れた〝ハイカラ〟な和菓子を製造する店も多くあります。今回はそんな和菓子の神戸マイスターをご紹介させていただきます。

 平成8年に神戸マイスターに認定された井上正蔵氏(本髙砂屋)は、和菓子の技術はもちろんのこと、洋菓子風の和菓子の考案や手づくりの味を残した和菓子の機械化、華麗かつ繊細な工芸菓子の制作と幅広く活躍されています。神戸マイスターとしても、学校教育の場で児童・生徒に講習をしたり、ものづくり体験講座や神戸マイスターフェスティバルなど多くの場で、優れた技を披露したりと和菓子の普及に携わってこられました。

 後進の指導や育成にも熱心に取り組まれ、当組合でも技能検定対策講座や工芸菓子技術講習会の講師としてご尽力いただいています。

岩崎典治氏(常盤堂) 平成28年には和菓子の2人目の神戸マイスターとして、岩崎典治氏(常盤堂)が認定されました。慶応4年(1868年)創業の老舗和菓子店「常盤堂」で、代々の味や技術を受け継ぐとともに、時代にあった和菓子の製造技法の確立など、伝統を大切にしながらも、常に創意工夫をされています。和菓子にまつわる歴史や文化にもたいへん詳しく、一般の方々に和菓子にこめられた日本の心を伝える活動もされています。

 神戸港は今年で開港150年を迎えます。

 この2人の神戸マイスターを中心に、神戸風情豊かな和菓子をより多くの方に知っていただければと思います。

 兵庫県菓子工業組合事務局・奥山優子