徳島県レポート

2017.03.21

お菓子の技術で国際貢献

カンボジア日本友好学園・徳島商業高校の高校生による共同商品開発を通した学校運営の実践及びモデル化事業について

ふれんじゅう 今回は、徳島県とカンボジアの高校生のアイデアをもとに、お菓子の商品開発を通して国際交流のみならず、大きく言うと国際平和、子供達の教育・学校運営のための継続的なビジネスモデルを展開している例を紹介したいと思います。

 ことの発端は、組合青年部が所属している徳島県中小企業団体中央会の青年部組織である徳島県中小企業青年中央会が、徳島商業高校ビジネス研究部(模擬会社「ComCom」)と包括業務提携を結んでいたことに始まります。これに徳島県菓子工業組合組合青年部も参加し、高校生のアイデアを基に、お菓子の共同開発・試作・販売等を行っていました。そんなあるとき徳島商業高校でビジネス研究部の顧問をしている鈴鹿教諭が、カンボジアでの平和的学校教育・運営を志すコン・ボーンさんと出会ったことから、徳島とカンボジアの高校生が共同でお土産の商品開発をすることとなりました。

 この事業は2013年JICAの草の根技術協力事業(地域経済活性化特別枠)に認定され、組合青年部より菓子製造の専門家として徳島県鳴門市の菓舗ふくおかの福岡賢治氏がプロジェクトスタッフとして事業に参加しています。福岡賢治氏は、年2回3年間にわたりカンボジアに入国し、日本の材料を持参するなどして商品開発に尽力されてきました。

 アンコールワット等の世界遺産を抱え、世界中から観光客が集まる環境下において、現地のお土産を製造販売していくために、現地と徳島をSkypeで結びテレビ会議を重ね、夏休みには徳島商業高校の生徒達がカンボジアを訪れて現地で試作を重ねてきました。

 開発には、技術指導だけでなく、衛生管理の徹底、また気候が日本とは全く違うため日持ちの問題やお土産として確立させるまでに現地で菓子・飲食業店舗を経営されている方々をはじめ様々な方のご理解・ご協力を得て「ふれんじゅう(当時は友好まんじゅうと呼ばれた)」というバナナ、ココナツミルク、緑豆をあんにした蒸し饅頭が完成し、首都プノンペンのイオンで販売・試食アンケートを実施するに至りました。

 お土産として確立させるには、まだまだ多くの課題を残していますが、子供達が発案した商品を販売することにより子供達の夢の実現を優先させ、毎回商品のブラッシュアップや商品展開を進めてきました。

 今年度からはJICA草の根事業の第2フェーズとして、現地での工場設立により安定的な生産の拠点を確保し、衛生管理や衛生意識を学ばせながらお土産のみならず、様々なカンボジアの農作物の加工業についても検討し、利益を追求していくことが今期の目標となっているそうです。特に低GI食品であるパームシュガー(やし砂糖)の加工技術等も提携しながら進めていくとのことです。

 現在徳島県からもご支援・ご協力を得て両国を友好的に繋ぐ役目としても大きい活躍が期待されます。商品の海外展開が叫ばれる中、若い高校生達のお菓子を通した試みを今後も注視していきたいと思います。

 徳島県菓子工業組合・菓子屋の仕事委員長・吉田恵子